秋吉ブログ

20年以上にわたり様々なゲームをやりまくっている、ゲーム大好きな管理人「秋吉」が書くブログです。ゲーム情報を盛り沢山出していきます。ゲーム以外の情報も時々…

【スカーレット・ネクサス】神ゲー?クソゲー?プレイレビュー・評価まとめをしてみた!

今回は、PS5版の「SCARLET NEXUS」をプレイした感想をまとめていこう。

(本記事の情報は2022/6/19時点を元にしている)

2021/6/24に発売された「SCARLET NEXUS」。テイルズシリーズに似たようなアニメ調のアクションRPGで、発売当初からかなりの高評価が付いていた作品である。

筆者は発売からだいぶ遅れのプレイ。「ユイト編」「カサネ編」という2種類あるエピソードを両方クリアした上で、そこまで遊んだ感想をまとめていきたいと思う。

 

なお、本記事は有償DLCは購入せずにプレイした感想をまとめている。有償DLC込みの評価とはならない為、注意してほしい。

 

 

 

 

◆総評

アクション性の良さにとにかく着目を置いた作品、と言った印象。

レベルを上げ、さまざまな操作に慣れてくると、他のアクションRPGには存在しない、独特な爽快感で敵を粉砕することができた。うまくコンボが決まり、硬い敵も綺麗に倒すことができたら、もう気持ちよさがハンパなかった。

他にも、広大なマップの探索を迫られたり、お使い的な要素の強いクエストなど、昨今のゲームによく見られる「システムとしてはいいんだけど、ちょっと面倒だな」と感じるような点も極力短縮され、テンポのいい進行ができる点も良かった。ここは賛否両論分かれるだろうが、長時間にわたるストーリーを追っていくことがメインのRPGというジャンルで見れば、筆者は結構気に入った。

様々なレビューサイトで高評価が下されるのも納得の出来だった。

 

しかし、肝心のストーリーは、ちょっとご都合主義というか、粗が目立つ点が気になった。壮大な伏線を散りばめながらも、その回収が雑だったり、回収し切れてない部分だったり、逆に冗長だったりする点があり、「手放しで絶賛できるか」と言われると、ちょっと悩むところではあった。

また、やり込みコンテンツは中々やりごたえのあるものがありはするものの、RPGによくある様な裏ボスや、追加ストーリーなどが出てくる訳では無い。あくまで自身の戦闘スキルを上げていくことだけを目的にしたようなやり込みコンテンツである。やり込みにもストーリー要素を期待するような人も、あまり本作には合わないかと思われた。

 

◆このゲームの特徴

念力を駆使するハイスピードアクション

本作は、フィールドに現れる敵を、剣や投擲物に加え、「念力」と呼ばれる超脳力を駆使して戦う、ハイスピードなアクションゲームである。

剣や投擲物を使った基本攻撃は非常に単純で、◻︎ボタンで連続攻撃、△ボタンで溜め攻撃や離脱攻撃をするのみ。ボタンを一回押すだけで、それに準じた攻撃を行ってくれる。

 

ダンジョンには、ドラム缶や車など、様々なオブジェクトが点在している。R2ボタンを長押しすることで「念力」を発動させ、落ちているオブジェクトを敵目掛けて飛ばすことで、大ダメージを与えることができる。

地面に落ちている物質を操り、敵目掛けて投げることで、遠距離からでも大ダメージを与えることが可能

戦闘時は、先述した連続攻撃に加え、この「念力」による攻撃を自由に組み合わせてコンボ攻撃を繰り出すことで、敵を蹴散らしていくのがメインのアクションとなる。コンボを繋げるほど、念力の攻撃威力が増加し大ダメージを与えることができる。

 

敵によっては、体力とは別に「クラッシュゲージ(別ゲームでいう「スタミナ」「気力」のようなもの)」が用意されている。これらを削りきると、どれだけ体力が残っていても1発で敵を倒せる「ブレイン・クラッシュ」を使用できる。「ブレイン・クラッシュ」はコンボの途中でも発動できるので、コンボを重ねてゲージを削り切り、そのまますぐに「ブレイン・クラッシュ」で1発で仕留める、ということが可能だ。

敵のクラッシュゲージを0にすると、1発で敵を倒せる「ブレイン・クラッシュ」が使える。アニメーションがかっこいい!

 

様々な超脳力を使い分ける「SAS」

プレイヤーと一緒に行動してくれる仲間には、発火、複製、透明化、瞬間移動、硬質化など、主人公は持っていない様々な超脳力を持っている。戦闘時は、「SAS」という、仲間の超脳力を一時的に借りるシステムを利用し、プレイヤー自身も仲間の能力を自由に使って戦っていく。

戦っている敵の特徴や自分たちの置かれている状況を見て、どの能力を借りれば有利に立ち回っていけるか見極めていくことが大切だ。

攻撃に電撃をまとったり、透明になって敵から身を隠したり、状況に応じて最適な能力を使い分けていく

「SAS」の使用には、専用のゲージが一定量溜まっている必要がある。このゲージは、仲間の脳力を借りる以外にも、そのキャラ特有の攻撃方法で強力な一撃を叩き込める「コンビネーションビジョン」を出すためにも使用できる。

ストーリーを進め、仲間との友好度を上げていくと、戦闘中に時折仲間から支援の手が差し伸べられる、これに答えてタイミングよくボタンを押すと、仲間の力を借り、強力な攻撃を放つ「アサルトビジョン」というものも使用できる。

仲間との有効度を上げることで使える「コンビネーションビジョン」や「アサルトビジョン」。ド派手なエフェクトに見合った強力な攻撃だ

 

ブレインマップと装備品着脱による強化システム

敵を倒すことで経験値を入手し、レベルアップすることでポイント獲得できる。このポイントを、「ブレインマップ」と呼ばれるスキルツリーで好きな順番に消費することで、パラメータ上昇や新たなアクションの追加など、戦闘に役立つ能力を手に入れることができる。

様々な能力を拡張できる「ブレインマップ」。解放することでより戦闘が有利になっていく

また、武器や「プラグイン」と呼ばれる補助アイテムを装備することでも、キャラのステータスを向上させることが可能。より高性能な武器やプラグインを装備すれば、攻撃力や防御力、脳力の増加、特定の状態異常への耐性付与など、戦闘に役立つ効果を多く入手することができる。武器は装備することで見た目も変わるのも特徴的だ。

最大体力や防御力を上げたり、火属性への耐性を上げたりと、様々な追加効果を付与できる「プラグイン」。最大3つまで装備可能だ

 

仲間たちとの絆を描く「絆エピソード」

ストーリーを進めていくと、仲間との間で「ブレインメッセージ」と呼ばれる脳内チャットや、オフラインでの会話イベントが発生する。これらを繰り返していくことで、仲間とのエピソード、通称「絆エピソード」を見ることが可能になる。

この「絆エピソード」を見ていくと、仲間との絆レベルがアップし、「SAS」使用時の追加能力の付与や、「アサルトビジョン」「プロテクトビジョン」といったサポートを戦闘中に実施してくれるようになる。それ以外にも、仲間それぞれが抱える悩みを知り、よりキャラクターとしての魅力を引き立てる要素にもなってくれる。

一緒に戦う仲間一人一人を掘り下げ、背景を知っていける「絆エピソード」

絆値は、「絆エピソード」を見る以外にも、専用のプレゼントを渡すことでも上昇する。仲間毎に好みのプレゼントが異なるため、絆値を上げたいキャラに合ったアイテムを渡してあげる必要がある。プレゼントを贈ると、仲間がそのプレゼントを自分のスペースに飾ってくれるため、それらを使って楽しんでいる場面を見ることができる。

仲間が求めるプレゼントを贈ると、友好関係がアップ

プレゼントの種類によって、上昇する友好度合いは異なる

 

「ユイト」「カサネ」の2人の視点から描くストーリー

本作に登場する主人公は2人。1人は「ユイト」、もう1人は「カサネ」だ。プレイヤーはゲーム開始時、どちらの視点からこのストーリーを楽しむか、選択することができる。

また、ストーリー進行は基本的にキャラの立ち絵が切り替わりながらフルボイスのセリフが読まれる、紙芝居のような特殊な形式をとっている。「テイルズシリーズ」をやったことがある人ならば、スキット形式で話が進んでいく、と言ったら理解しやすいだろう。

 

肝心のストーリーは、というと、近未来感ある世界に訪れるトラブルを、「ユイト」と「カサネ」の2人が、それぞれ力を合わせて解決する物語となっている。

はるか昔、空から「怪異」と呼ばれる、人間等の脳を食べる生物が突如として現れた。これを受けた人類は、脳の奥底に持っている『脳力』を戦闘に使用して怪異と戦う組織「怪伐軍」を結成し、怪異と戦う生活を送っていた。「怪伐軍」に入れるのは、強烈な苦しみを伴う「SAS」との接続試験に耐えられる力を持った人間のみであり、彼らだけが怪異と戦えるため、この世界の人々にとって「怪伐軍」は英雄的な存在であった。

そんな「怪伐軍」に新入隊員として入隊した「ユイト」と「カサネ」。

「ユイト」は幼い頃、怪異にやられかけたところを、ある怪伐軍の隊員に助けられたことから、「誰かを助けられる人間になりたい」という志を持って怪伐軍に入隊した、心優しい青年だ。

反面「カサネ」は、非常に優秀な戦闘能力を持ち、訓練学校を首席で卒業したエリートであるものの、非常に合理主義で、姉である「ナオミ」以外に対しては無頓着な性格のため、周囲からは近寄りがたい人物として見られる少女だ。

そんな2人は、「カサネ」の姉である「ナオミ」に起きたある事件をきっかけに、世界全体を巻き込む大きな問題に巻き込まれることとなる。果たして2人はこの問題を解決し、無事に世界を救うことができるのか。壮大な物語が幕を開ける。

ユイトとカサネ…似た脳力を持つ2人が織りなすストーリー

頻繁に登場する「レッドストリングス」という言葉…物語が進むにつれ、この能力の裏に隠された壮大な秘密が明らかになる

 

◆このゲームの良い点

戦闘が超スタイリッシュでかっこいい!

本作では、通常攻撃と、溜め切りや離脱攻撃といった特殊攻撃、念力しかコマンドは無く、技のバリエーション自体はアクションゲームにしては少な目。しかし、これに様々なSASの効果を加えることで、

  • 爆炎や放電による広範囲攻撃
  • 一瞬で近付いて切り、すぐに離脱
  • オブジェクトを複製して連続で投下

など、同じ技でも攻撃内容にバリエーションが効いてくる。更にはブレインマップで複数のSASを同時接続できるようにすれば、

  • 複製したオブジェクトに電気を纏わせて一気に痺れさせる
  • 透明化して姿を隠している最中に強力な広範囲技で周囲を攻撃
  • 敵の攻撃を無敵状態にしてガードし、その間に炎を纏った溜め攻撃を当てる

などのような、より幅広い戦い方ができるようになる。

これが超かっこよくて爽快だった。敵の動きや、周囲のオブジェクトの配置を見ながら、接続するSASを切り替えて戦っていくと、何だかスーパーパワーを持った完璧超人を操作しているかのような楽しさを得ることができた。

SASを駆使すれば、ド派手で目を引く攻撃ができる。気分はスーパーマン!

やれることが増えてくると操作が難しくなってくるため、終盤になるにつれアクションゲーム初心者には手が回らなくなるかもしれないが、ちゃんとチュートリアルも用意され、一つずつ使い方を覚えていける。ちょっと練習すれば、思い通りのカッコいい戦闘ができる親切さもありがたかった。

それでも難しい、という人向けに、難易度調整も完備。難易度を1番下に下げてしまえば、SAS接続と連続攻撃ボタン連打だけで、十分カッコいい戦いをしながら敵を次々と倒していくことができるので、安心してほしい。

 

また、SASを繋ぐ時の演出もカッコいい。無駄に長く戦闘の邪魔になる、ということもなく、サラッと「力を貸してあげるよ」というような演出が流れ、それを見るだけで胸が熱くなるような印象を受けた。

SASをつなぐと、つないだキャラのカットインが挿入される。この演出が結構かっこいい!

 

キャラ全員に魅力が詰まってる!

本作で一緒に旅をする仲間は、「ユイト編」、「カサネ編」の両方を合わせるとかなり大人数だ。しかし、そのキャラ一人一人の作りは非常にしっかりしており、誰一人として存在感が薄いキャラはいなかった。

主人公であるユイトは、明るいながらも真面目で周囲からの人気も高い好青年だが、反面カサネは超合理主義で他人を寄せ付けないような性格をしている。その2人が主人公として対比関係にある描写も中々に良い。

他にも、

  • ユイトの幼馴染で、活発なスポーツ少女のハナビ
  • 包容力豊かでみんなのお母さん的存在のキョウカ
  • 妙に高飛車で周囲を馬鹿にしがちなシデン
  • 超引っ込み思案だが、植物の話になると急に積極的に話すツグミ

など、それぞれしっかりとキャラが立っており、ストーリー上でも各々の考え方に沿った行動や発言が多く出てくるため、見ていて実に楽しかった。

ここは「テイルズシリーズ」や「ゴッドイーターシリーズ」など、これまで数多くのキャラゲーを作ってきたバンナム社だからこそできた、丁寧な仕事の成果と言えよう。

 

ユーザビリティ面は良好!バグも無く快適!

ここは一部賛否両論が出るところもあるだろうが、筆者としては好印象だったので、良い点として紹介する。

 

本作のユーザビリティ面は非常に良好で、ゲームプレイの上で阻害になるような要素は全くなかった。

具体的にはまずロード面。エリア移動時にかかるロードは、長くても3秒弱で終わるため、「待つ」という感覚を味わうことはなかった。

アイテムやブレインマップを見る際のメニュー画面表示も、少しの読み込みロードも発生させず、すぐに表示されるのもありがたかった。

 

次にマップ。昨今はオープンワールドゲームが主流で、探索し甲斐のあるかなり広いフィールドを用意することが多い。が、本作のマップは狭く、かつ一本道で分岐もほぼないので、「目的地までの移動がめんどくさいな…」となることはほとんどない。

また、マップ間の移動も、ボタン一つで移動先マップの一覧が表示され、そこから行きたいところへ瞬時に移動できるので、エリア移動にも全く苦痛はなかった。その分、探索要素はほぼ皆無なのだが、RPGというゲームジャンルで見るならこれでもいいのでは?と感じた。

街中も、行ける範囲は狭く、入れる建物も無い。道端にアイテムが落ちていたり、何人か話せる人がいたりするだけだ

ダンジョンも、フィールドはあまり大きくはなく、探索するような場所も無い

最後はクエスト。クエストとは、町にいる人から受注することができるおまけ要素。特定の攻撃方法で指定の怪異を倒す、という内容が多い。

クエストを受注後は、メニュー画面からいつでも実行したいクエストの切り替えが可能。また、クエスト達成後は、メニューで達成報告を行えばすぐにクエストクリアとできるため、いちいち依頼主のところまで持ってイベントシーンを見て完了報告して、という必要がない。ある意味味気ないとも感じるが、個人的にはクエスト完了までのやり取りにちょっと面倒なところを感じてはいたので、このシンプルさはありがたかった。

 

また、ゲームをプレイする中でバグというバグには全く遭遇しなかった。ユーザビリティ面の良さも相まって、常に快適に操作、アクセスできる点は、さすが国産ゲームだと感じた。

 

やり込み要素「ビジョンシミュレーター」のやりごたえ抜群!

本作のやり込み要素として、メインストーリー上で戦ってきた雑魚敵の群れやボスたちと再戦できる「ビジョンシミュレーター」というものがある。これのやり込み度合いが中々に気合入っていた。

ただ再戦できるのではなく、ストーリー上で出会った時よりも敵のステータスが向上している為、クリアするのも難しい。なんとかクリアしたとしても、かかった時間や受けたダメージ量などをもとに戦績評価が下される。この評価も厳しく、評価の基準を分かった上で、どのキャラを仲間に入れ、どの能力を駆使し、どの手順で敵を倒していけばいいのか、しっかり考えないと、殆どが最低評価の「C」で終わってしまう。

これを全部最高評価まで上げていくよう目指したら、とてつもないやり込みになりそうな気配を感じた。

結構頑張ってもC評価…難易度ノーマルなのに…かなり難しいやり込みコンテンツだ

 

◆プレイして残念な点

ちょっと詰めが甘い終わり方…

ストーリー自体はちゃんと綺麗に終わる。単調な展開では無く、様々な伏線を広げ、結末に向けてそれらを回収していくように作られている。なので、ストーリーの結末にある程度の納得は行く。

だが、せっかく用意した伏線をうまく扱いきれず、少し雑な形で終わらせてしまった印象を受けた。物語中盤までは、さまざまな伏線が散りばめられていき、非常に面白く、

  • 誰が黒幕なんだ?
  • なんでこんなことが起きてるんだ?

と、常にワクワクし、引き込まれていくようなストーリーが展開され、やめ時が見つからなかった。しかし、最後まで見た後では、

  • 何となくご都合主義な感じで終わらせてるなぁ
  • せっかく用意した伏線を、丁寧に回収し切れてないなぁ

と言った印象が残る結果で終わってしまった。プレイ時間が長いちゃんとしたRPGであるが故に、ストーリーの詰めの甘さは、個人的には気になってしまった。

 

「カサネ編」「ユイト編」と分けたのは低印象…

ゲーム開始時に、「ユイト編」と「カサネ編」のどちらをプレイするか選べるシステム、個人的にはいらない要素な気がした。

 

「ユイト編」と「カサネ編」で違うのは、物語の中盤のみ。序盤数時間と終盤5時間前後はどちらも同じストーリーを追っていくので、操作キャラが違うだけで、大きな新発見はあまり無い。それでいて、両ストーリーとも真っ直ぐ進めても15時間、絆エピソードの完了まで加えたら30時間もかかるのだから、周回プレイするのも少し億劫になる。

どうせ周回プレイさせるなら、片方だけでは謎が残る終わり方にして、もう片方もやって初めて結末がわかるように作るか、片方のストーリー尺を短くし、「裏では何が起こっていたのか」だけをターゲットにした個別ストーリーを作る方が効果的な気がした。「バイオハザード6」のような作りだと良かったのだが…

 

また、初回プレイ時に選ぶルートは間違いなく「ユイト編」にした方が良い。「ユイト編」は王道的なストーリーが展開されるため、プレイヤーにも流れがすんなり入って来やすいが、「カサネ編」はどちらかと言うと「世界の裏側」「登場人物の裏の思惑」のようなものを描く場面が多い。どちらで始めてもストーリーは理解できるものの、ちゃんと楽しむなら「ユイト編」からやるべき作りになっていると感じた。

 

主人公たちご一行が善人過ぎて違和感…

ストーリーが進むと、ユイト陣営とカサネ陣営で、中々重たい問題が起こる。そうなれば、普通なら両陣営のメンバー同士が仲良く交流するのはおかしいだろう。

が、そんな中でも「絆エピソード」は問答無用で発生してくる。何故か相手陣営のメンバーとカフェで呑気にお茶しながら悩み相談をしたりする。

また、問題となっている重たい問題の解決も、ストーリー内では結構サクサクと解決する。普通だったらもっと色々ギスギスしたりしそうなのに、キャラクター全員、妙にすんなり受け入れている印象があった。

ストーリー全体が結構根深い問題を取り扱ってるのに、主人公たちご一行はそんな簡単に解決、納得できるんだ…という点はちょっと違和感を感じた。

 

やり込みは「ビジョンシミュレーター」だけ…

良い点に上げたやり込み要素「ビジョンシミュレーター」。たしかに濃厚なやり込みコンテンツではあるが、正直いって、他のRPGにあるようなやり込みコンテンツとはちょっと異色だ。

筆者が過去にやったRPG作品である「ドラクエシリーズ」や「テイルズシリーズ」、「FFシリーズ」では、クリア後に行けるマップで裏ボスがいたり、何層まで進めるかを試す耐久ダンジョンがあったりと、ちゃんと「新要素」が現れてくれた。

が、本作はそれがない。一度戦ったことがある敵たちが、強くなったり、登場の組み合わせが変わったりするだけだ。

やりごたえのある要素であるのは間違いないが、全体的に目新しさがないのは残念な気はした。

ただ、「ユイト編」「カサネ編」を両方クリアするだけでも40〜50時間はかかるので、エンドコンテンツがこれだけでも、値段に見合ったやりごたえは十分にあったとは感じた。

 

 

 

◆まとめ

RPGや、昨今のゲームによくある面倒要素を可能な限り排除して、戦闘面の楽しさに割り振った「SCARLET NEXUS」。

ストーリーに苦言を呈すところはありはしたが、決してダメダメではなく、むしろ良く練られた、良い作品であることは間違いなかった。

ストーリーを追うだけでもやりごたえは十分で、長時間に渡って楽しむことができるので、ちょっとでも気になってるなら、買って後悔はしないはずだ。是非やってみてほしい。

 

…ちなみに、ネットを徘徊してて知ったんだが、「悪い点」に挙げたストーリー面、有償DLCの中である程度の補完がされるらしい…DLC商法か…やってくれる…

 

では!

 

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