今回は、「Call of Duty Vanguard」のオープンα版をプレイした感想をまとめていこう。
8/28~8/30にかけて、PS4、PS5にだけで公開された、新作CoD「Call of Duty Vanguard」のα版。CoD大好きプレイヤーである筆者ももちろん公開開始からプレイした!
レベル13になるまでやり込んで感じた感想をまとめてみたため、「本作は買いなのか?」と気になっている人はぜひ参考にして欲しい。
◆総評
第二次世界大戦の皮を被ったCoDMW、というのが率直な感想。無料バトロワの「CoD Warzone」との統合の意識している、と公式が公言している通り、操作感や画面の綺麗さなど、どれもこれもCoDMWやCoD Warzoneのままだった。
CoDMWの悪い点として挙げられていた、
- ひたすらに待ちが強い
- 足音がうるさすぎてすぐに位置がバレる
という点はある程度改善され、多少は突撃プレイができるように感じたのは良かった。
ただ、α版ではCoDのメインルールである「チームデスマッチ」や「ドミネーション」といったルールは遊べなかったため、いざ6v6マップが登場すると、無駄に広かったり隠れられる場所が多かったりするかもしれない…
ただ、まだこのタイミングで神ゲークソゲー評価は早い。9月以降、β版がプレイ可能になるので、それを受けて再評価が必要だな、といった印象だった。
◆プレイした感想
グラフィックは超綺麗!兵士の動きもリアル!
色褪せた空、木々や建物の艶や影、構えた際の銃の光沢…CoDMWのゲームエンジンをそのまま採用しているため、MWと同じくグラフィックは非常に綺麗だった。まさに「実際に第二次世界大戦に参加している」かのように感じるほどだ。 特に暗めの色に細かな表現があり、同じ「暗い場所」の中でも、本当に暗い場所と、若干影がある場所とがしっかり描き分けられている。
グラフィックが良くなると気になるのが敵の視認性。が、残念なことに、CoDMWと同様、敵の視認性は悪めだった。敵と25mほど離れていると、体の半分を晒していない限り、敵の存在に気付くのが少し困難だった。
リーン、コンパス、スプリントダッシュは健在
CoDMWで追加された要素である「リーン」「コンパス」「スプリントダッシュ」は本作でも健在だった。
ただし、「リーン」と「スプリントダッシュ(というかダッシュ全般)」は、CoDMWよりも少しだけ改変がされていた。
まず「リーン」について。MWでは、一度リーンするとリーン解除しない限り動けなかったが、本作ではリーン時に寄りかかるオブジェクトが繋がっている範囲であれば、自由に移動できるようになった。リーンして敵を狙おうとしているけど、ちょっと位置がズレてるな、という時に微調整しやすく、非常によい改良点だったと感じる。
続いてダッシュ全般について。MWではフィールドアップグレード「デッドサイレンス」を使用していないと、走る音が周囲に丸聞こえだったが、本作は走る音がほとんど聞こえず、常にデッドサイレンスが効いているようだった。周囲で銃声が鳴り響いてかき消されているから、というのもあるが、それでもかなり抑え目に作られているように感じ、これはこれで有りなのではないかと感じた。
新たな要素「壁破壊」が斬新だが難しい…
本作から「壁破壊」という新たな要素が追加された。主に木でできている壁は、銃で撃ったり、近接攻撃したり、ダッシュで突撃することで破壊できる。
各手段で破壊量が異なっており、
- 銃で撃つ:撃った部分にだけ隙間ができる
- 近接攻撃:叩いた部分を中心に体半分位の穴ができる
- ダッシュで突撃:人一人が通過できる穴ができる
といった具合だ。
勿論、一度開けた穴は元には戻らず、敵も使用できるため、無闇に開けると射線を増やすだけだ。状況に応じて、どういう風に穴を開けたいか考え、選択していく難しさがある。
壊せるのは壁だけではなく、木の板も対象だ。リーンしたり一時的に身を隠したりする為に木の板を使おうとしても、壊されてしまえば全身を晒しているのとほぼ同じになってしまう為、常に周囲の状況に気を配りながら隠れる場所を決める必要がある。
まだ6v6マップをやっていないため、マップが大きくなるとこの要素がどう絡んでくるのかわからないが、α版をプレイした感じだと、ゲームを難しくしてしまう大きな要素になり、「入れなくても良かったんじゃね?」となってしまうような気がした。
銃の威力や精度はCoDMWより悪め
第二次世界大戦の武器であるからなのか、銃の威力や精度は、CoDMWと比べあまり良くなかった。
威力に関しては威力減衰が強いのか、20mほど距離が開くと、ARでも胴体4発ほど当てないと倒れてくれない。SMGに至っては仕留めきれず取り逃がす場面に結構遭遇した。ARの「BAR」だけは威力が桁違いなので別だったが…
精度に関しては、SMGやARは、リーン状態でもあまり真っ直ぐ飛んでくれなかった。LMGやTRなどの中距離武器は比較的まっすぐ飛び、遠距離の敵も仕留めやすかったため、このままだと6v6マップではLMGやSRによる待ちゲーが加速するのでは…というのが不安点だ。
視野角はいじれない…
CoDBOCWから、PSハードでもいじれるようになった「視野角(FOV)」。だが、α版の段階ではまだいじることはできなかった。前作の段階でいじれているので、本作でいじれないなんてことは無いと思うが、「FPSやるのに視野角は絶対条件!」という人にはかなりネックなポイントだろう。
実際、マップが複雑で、幅広い範囲をクリアリングする必要のあるMW系の作品で、視野角が狭いままというのはかなり不利だ。製品版ではここはいじれるようになっていて欲しい。
新モード「CHAMPION HILL」、これはこれで有り
α版で唯一プレイできた、CoDの新モード「CHAMPION HILL」。2人または3人で1チームを結成し、参加する全8チームの中から頂点を目指していくモードだ。感覚的に、アリーナとバトロワを掛け合わせたような特殊なモードだった。ざっくりルールを説明するとこんな感じ。
ゲームが開始すると、自チーム以外の7チームの中から対戦チームがランダムに決定する。決定後は、2v2専用の小規模マップに移動し、試合が開始される。1試合の時間は約1分と短く、この時間内でなるべく多くの敵チームのライフを削っていく。
チームのライフは、デュオだと最大12個、トリオだと最大18個。ライフはチームで共有されており、自分が1回も倒されなくても、チームメンバーが倒されればその分ライフが減っていく。ライフが0個の状態でチーム全員が倒されると敗北となる。
相手チームのライフを削り切らずに制限時間を迎えると強制的に試合が中断され、次の対戦相手がまたランダムに決定し、試合が再開される。これを、最後の1チームになるまで繰り返すのだ。
ゲーム開始時の全プレイヤーの装備は固定で、パーク無し、アーマー無し、リーサルとタクティカルは各1つのみ保有、武器はノーアタッチメントのSMGとHG、と非常にシンプルだ。 別の武器を購入したり、パークを付けたり、ストリークを使えるようにするには、試合の間に定期的に挟まれる「購入ラウンド」にて、試合で入手したクレジットを消費する必要がある。
クレジットはマップに落ちているのを回収したり、敵プレイヤーをキルしたり、制限時間経過時の総合キル数で敵プレイヤーに勝利したりしていると入手できる。
クレジットの使いどころで強化の方針は大きく変わる。武器アタッチメントに全振りすれば、強力な性能を持った武器で戦える反面、パークやストリーク等の強力なサポートアイテムは使えない。逆に、武器はほどほどに、パークやストリークを沢山購入して、強力なバックアップを手に入れた状態で有利に立ち回ることも可能だ。
このゲームはキル数やオブジェクトの確保数ではなく、最後の1チームになることが目的のモードだ。そのため、
- ガンガンキルを取りに行って点差を開く戦いをしてもよし
- 敢えて前に出ず時間切れを狙い、こちらの被害は最低限に抑え、他チーム同士で削り合ってもらってどんどんライフ差を開いていく戦いもよし
と、バトロワに近いような戦い方ができる。
マップは小さいながらも隠れられるポイントが多く、立ち回りには最新の注意を払う必要がある。TTKの速さやリーンシステムの存在から、待ちプレイが強いことは強いが、購入ラウンドでストリーク「偵察機」を購入すれば簡単に位置を割り出せるので、「待ちばっかりでつまらない」といった事態にもなりにくかった。
個人的には、CoDを始めたばかりの初心者が、経験者と一緒にCoDの世界に触れてみる、という意味ではいいゲームモードで、これはこれで有りだなと思った。ただ、2チームでバチバチ動き回りながら戦うのを求めるプレイヤーには合わないモードだとも感じた。
◆今後の予定
今後の「CoD Vanguard」のイベント予定は以下の通りだ。参考にしてほしい。
- WEEKEND ONE:9/11(土)2:00 ~ 9/14(火)2:00予定
※本作を事前予約してアーリーアクセス件を持っているPSユーザのみ
- WEEKEND TWO(前半):9/17(金)2:00 ~ 9/18(土)未明予定
※PSユーザ全員、または本作を事前予約してアーリーアクセス権を持っているPC、XBOXユーザのみ
- WEEKEND TWO(後半):9/18(土)未明 ~ 9/21(火)2:00予定
※PS、PC、XBOXユーザ全員
- 製品版発売日:11/5(金)
◆まとめ
「CoD WW2」に続き、再び第二次世界大戦を舞台としたCoDである「CoD Vanguard」。まだα版の状態のため、この時点でゲームの評価をはっきり結論付けるのは難しいが、個人的にはこのままでいくと、「バトルフィールド2042」の方に人がいってしまうのではないかな…というような気がしている。
製品版の発売はまだまだ先だ。α版をプレイしたユーザからのフィードバックを受けてもっとよい作品になる可能性もある。まだ購入を悩んでいる人も、ひとまずはβ版をプレイしてみよう。
では!