今回は、「Call of Duty Black Ops 6」をプレイした感想をまとめていこう。
なお、マルチプレイのみの感想をまとめている。
(本記事は2024/11/17時点の情報をもとにしている)
通常は3年間という開発期間で発売されるところ、4年という長期間を与えられての開発となった作品だ。CoD大好きプレイヤーである筆者も、もちろん発売初日からプレイした!
プレステージを一周回し切るまでやり込んだうえで、本作を遊んでいて感じた感想をまとめてみたため、「本作は買いなのか?」と気になっている人はぜひ参考にして欲しい。
◆総評
近年発売のCODマルチの中ではかなりクオリティが高く、面白い。ここ暫くの作品でストレスに繋がる要素だった部分をことごとくとり除き、欲しかった要素を詰め込んでくれているため、「これぞみんなが待ち望んだCOD!」と言っても過言ではない。一度遊び始めると、やめ時がわからずいつまでも遊んでしまう程だ。
ただ、過去作よりプレイの難易度が大きく上がった印象。初心者はおろか、経験者ですら中々敵を倒せなかったり、デスがかさんだりする場面が多い。若い人、反射神経に優れている人向けのゲームに大きく舵を切った作品になっている(FPSは元々反射神経系ゲームだが、本作は筆者がFPSを本格的にやり始めたここ10年近くの中で、1番その気が強い)。
「面白いのにやられ続けてイライラする、でもやめられない」そんな作品。そんなゲームなら、それは神ゲーなのかもしれない(笑)
難しくてもスピード感溢れるFPSがやりたいなら是非買おう!
どんな人におすすめ?
- スピーディFPSが好き
- 昔ながらのCODが好き
- FPS経験豊富
- キャラコン、反射神経に自信がある
という人にはおすすめできる。逆に
- クリアリング重視なFPSが好き
- FPS完全初心者
という人には、相当な根性が無い限り、本作は向かないと感じた。
◆本作の特徴
1990年代を舞台にしたスポーツ系FPS
本作は、1990年代が舞台となった、6vs6のチームシューターFPSゲームだ。メイン武器、サブ武器、投げ物など、FPS作品には揃っている一通りの装備を身につけ、他に足つけて走り回りながら戦うゲームとなっている。
スキルを駆使するスペシャリスト系FPSではなく、完全にエイムと操作の腕前で勝負が決まる泥臭い作品だ。
過去作から続くCoDマルチの王道ルールである「チーデス」、「キルコンファーム」、「ドミネ」、「ハーポ」、「フリーフォーオール」「サーチ&デストロイ」はもちろん、近年の競技シーンにも採用された「コントロール」も遊べる。
キルを重視した戦いがしたいなら「チーデス」や「フリーフォーオール」、オブジェクトに絡んだ戦いがしたいなら「ドミネ」や「ハーポ」を選ぶなどし、自分がやりたいゲームモードを自由に選んでマルチプレイを楽しめる。
武器、パーク、ワイルドカード等を組み合わせるロードアウトシステム
本作は、「CoD BOCW」時代に採用されたロードアウトとほぼ同じロードアウトシステムが採用されている。
武器
武器にはそれぞれレベルが用意され、敵をキルしたり、オブジェクトに絡んだりすることで手に入るスコアを貯めることでレベルが上がり、アタッチメントが解放されていく。アタッチメントは「サイト」、「マズル」、「バレル」などの様々なパーツが用意され、同じパーツジャンルの中でも、射程距離を上げるものや、弾速をあげるものなど、様々な特長がある。
これらのアタッチメントを、最大5個まで装備し、自分の手に馴染むオリジナル武器を作っていく。
パーク
パークとは、身につけることで特別な効果が付与されるシステムのこと。爆破物から受けるダメージを減らしたり、マップの表示範囲が拡大したり、特定の妨害効果を受けなくなったりと、どれも試合を有利に運ぶものが揃っている。
本作では、パーク1、パーク2、パーク3の3つのセクションの中から、装備したいパークを1つ選んで装備する。後述する「ワイルドカード」の一つ「PEAKグリード」を使用しない限り、同一パークジャンルからは一つしか装備できない。
パークは「エンフォーサー」「リーコン」「ストラテジスト」という3種類に分類わけされており、同じ色のパークを3つ装備すると、新たな4つ目のパーク「コンバットスペシャル」を自動装備できる。
ワイルドカード
パークとは別に装備できる特殊性能で、メイン武器を2つ保持できたり、付けられるアタッチメント数の制限を緩和したり、投げ物を複数保持できたりできる。全部で6種類あり、装備できるのはどれか一つのみだ。
ストリーク
デスすることなく連続スコアを獲得することで利用できるサポートアイテム。最大3つまで設定が可能。敵の位置をミニマップに表示する「UAV」や、ミサイルを操作して上空から敵をキルする「ヘルストーム」など、どれも強力な性能で、高性能なものほど、必要とされるスコアが多くなる。
本作では、キルストリーク制度は廃止され、スコアストリークに統一された。
超スピーディなキャラコン「オムニムーブメント」
新たなゲームエンジンを採用したことで使えるようになった新キャラコン「オムニムーブメント」が本作の大きな目玉だ。
これまでは、ダッシュ移動は前方にしかできず、横移動や後ろ移動は歩きレベルの速さしか出せなかったが、本作から前後左右全てでダッシュが可能になった。ダッシュだけでなく、スライディングがダイブまで前後左右自由にできるように。勿論、スライディング中のエイムや、スライディングキャンセルも可能だ。
これにより、スライディングで部屋に入り、ジャンプして敵を撃ち、後ろ向きにスライディングしながら撤退する、という異次元の動きができる。
伏せ状態も、前後左右の好きな方向へ素早く体をシフトできるようになった。今までは、伏せた状態から素早く体の向きを変えるには、一度伏せ状態を解除する必要があったが、その必要が無くなったため、機動力が飛躍的に向上した。
プレステージ制度の復活
「CoD BO4」以降、実に5年ぶりにプレステージ制度が復活した。
プレステージ制度とは、プレイヤーレベルが最大である55を迎えた段階で利用できる制度で、再度プレイヤーレベルを1に戻し、特別なバナーやプレイヤーアイコンを入手できる、完全なやり込み要素だ。最大で10まで存在し、10以降はプレイヤーレベルの上限が55から1000まで上がる。
レベル1に戻ることで、これまで解放していた全ての武器やパークなどに再度ロックがかかってしまう点は注意が必要だ。ただし、プレステージを回すと永久アンロックトークンを一つもらうことができ、これを武器、パーク、スコアストリークなどのいずれかに使うことで、レベル1に戻ってもそれだけは初めから使えるようになる。
◆プレイして良かった点
比較的バランスの良いゲーム性!
BOシリーズを使っている「トレイアーク社」は、武器バランスを調整するのが苦手な印象で、LMGやTRまわりの武器種にぶっ壊れ武器があることが良くある。
が、本作ではぶっ壊れ武器がほぼなく、どの武器もバランス良い作りになっている点は、「自分はこの武器を使って勝ちたい」という色んなプレイヤーの要望にそってくれていて良いと思った。最近はSMGが不遇な環境におかれる作品が続いていたが、今作では「オムニムーブメント」により、その強みである機動力を遺憾無く発揮できる良武器種になっており、多くの脳筋プレイヤーが歓喜する作品となった。
(発売してしばらくは、とある武器が異常なまでに強く、ヘイトを集めていたが、1ヶ月程で弱体化を入れてくれたため、過去のBOシリーズよりも武器バランスの考慮を積極的にしてくれているようだ)
過去最高に爽快感のあるCoD!
実際に測定したわけではないが、本作は過去のCOD作品の中で、1番機動力が高い。オムニムーブメントのおかげで、左右や後方にも素早く動けるようになったためだ。
また、 BOシリーズお馴染みの3レーン構造のマップは、その多くが比較的コンパクトに作られて接敵機会が多く、走ってはキルし、走ってはキルし…を繰り返すプレイがやりやすい。MWシリーズのような、やたらと開けた通路や幾重にも存在する斜線などがほぼないため、前述のスピード感ある動きと合わせ、芋プレイヤーがずっとキルを取り続けるような自体にはなりにくい。クソマップがないことは無いが、マップ投票システムの実装により、やりたくないマップを避けて遊ぶこともやりやすい。
特に狭いポイントを敵味方で取り合う「ハードポイント」では、敵味方が入り混じり、様々なキャラコンを駆使して戦う爽快な撃ち合いが発生し、「自分、今、めっちゃ爽快なFPSをしてる!」という楽しみを味わうことができた。
HUD設定が充実!自分に合った設定ができる!
本作では新たに、ミニマップやマガジン残数などのHUD表示の仕方を変更可能になった。ゲーム側で用意されているHUDがどうにも見辛かったり、他のFPSと同時並行して遊んでいて、HUDの違いに戸惑うことがあるようなプレイヤーにはありがたい機能だ。
更に、ミニマップの大きさを変更することも可能になったため、パッとミニマップを見る行為がよりやりやすくなったのも良かった。
過去作から削られた設定も、メインどころの設定まわりでは一切なく、よりユーザーの思い思いに設定変更できる点は魅力的だった。
アシストキルの導入で初心者も安心!
本作では、自分がダメージを与えた敵を他の味方がキルした場合に、自分にもキルカウントが入るアシストキル制度を導入している。これにより、まだFPSに慣れてない初心者でも、キル数が少な過ぎてゲンナリしたり、他プレイヤーに戦犯扱いされてしまうのでは…という恐怖感に苛まれることが少なくなる為、初心者救済要素として非常に良い制度だ。
正式なキルレが見れない、というのは、経験者にとってはちょっと残念な要素。キルレを気にしたいなら、チームデスマッチをやれば、マップロード中の待機画面に正式な平均キルレが表示されるため、チームデスマッチを積極的にやろう。
◆プレイして残念な点
ゲーム難易度は過去一高い…
本作はオムニムーブメントの実装や、タクティカルダッシュできる長さが長いなどの理由から、本作のキャラの移動スピードは非常に速い。しかも、エイムアシストが過去一で弱く作られている(特に5m辺りの至近距離ではほぼエイムアシストがない)ため、動き回る敵にエイムをしっかり当て続けるのが至難の業となりつつある。
よって、敵に的確にエイムを合わせて引き金を引き続ける、という行為の難易度が、過去作と比べ上がっている。
また、前述したマップも、過去作と比べて難しくなっている印象。良い点にあげた通り全体的には良マップが用意されているが、そのどれもが、狭い範囲内に様々なオブジェクトが配置され、敵がどこからやってくるのが、予想するのが難しい。クソマップ、神マップではなく、「難マップ」となった印象だ。
立ち回り方を考え、丁寧にクリアリングしながら進むプレイングでは太刀打ちできない。考えるのと同時に動き、どこに敵がいるか素早く見つけ、自身もスライディングやジャンプをしながら、弱目のエイムアシストに慣れてエイム合わせする必要がある。言葉を並べただけで、その難易度の高さがわかるだろう。8年ほどFPSを真面目にやり、過去作のランクプレイでダイヤモンドやクリムゾンまで行ってた筆者でも、KD率が1を割ることが珍しくない。
待ちプレイが弱くなって、素早い展開ができるようになった、とは言えるが、難易度の底上げにも寄与している要素のため、思ったようなキルが取れないことが多いのはイライラしてしまった…
ただ、それでもなぜかずっとやってしまう魅力のある作品なのは間違いない。
武器レベル上げがしんどい…
ここ2年間のCoD作品は、武器レベル上げがやりやすく、3,4時間も遊んでいれば1本の武器のレベルを最大にすることができた。が、本作は「CoDBOCW」や「CoDV」の時と同様、武器レベルの上限が大きく上がり、その分武器レベルを最大にするのにかかる時間が非常に長くなった。
1,2時間も使えば最低限のアタッチメントは揃うため、まともに使えるようになるまでの時間は少なくて済むが、武器レベルを上げ切らないと手に入らないアタッチメントがいくつもあるため、そういったアタッチメントも組み合わせてみながら武器アタッチメントを決めていきたい、と思った際に、異常なまでに時間がかかってしまうのは残念だった。
目新しい要素がない…
ここ数年感のCODには、何かしら目玉となる新しいゲームモードが用意されていた。
が、本作は今のところそれがない。昔からあるCODのゲームモードだけだ。
正直、目新しい要素を入れたとて、そのモードでプレイする人は限られる(筆者もほぼ遊ばない)ので、「悪いことなのか?」といとそうでもないのだが、フルプライスの値段を取って作品を発売している以上、何か新しいゲームモードは実装しても良かったのでは?とは思った。
いつかのアプデで何か新しいゲームモードが追加される可能性もある、気長に待とうと思う。
相変わらずのクソリス…
これはもはやCODのお家芸。相変わらずリスポーンシステムはイカれている場面が多い。
敵がすぐそばにいるのにその背後にリスしたり、自分の周りに味方がいる状態で後ろから湧いてきたり、「それはないだろ」といえるリスポーンには2、3試合もやれば必ず遭遇する。
シーズンが進むとこの辺りは段々改善されることが多いため、ここは気長に待とう。
◆まとめ
過去最長の開発期間のお陰か、非常に面白い作品になった「CoD BO6」。
難易度が非常に高く、思ったよりキルが取れなくてイライラする場面も多いが、それも一興として受け止め、本作特有の爽快感のあるFPSを楽しんで見て欲しい。
では!