秋吉ブログ

20年以上にわたり様々なゲームをやりまくっている、ゲーム大好きな管理人「秋吉」が書くブログです。ゲーム情報を盛り沢山出していきます。ゲーム以外の情報も時々…

【ポケモンレジェンズ・アルセウス】神ゲー?クソゲー?プレイした感想などをレビューしてみた!

今回は、Nintendo Switchのゲーム「Pokemon LEGENDS アルセウス」をプレイした感想と、このゲームの良い点、悪い点をまとめていこう。

(2022/2/2時点の情報である)

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2022/1/28に発売された「Pokemon LEGENDS アルセウス」。これまでのポケモンシリーズとは一線を画した作品として、発売前からかなり話題になっていた。

普段ポケモンゲームはあまりやらない筆者だが、前評判を聞いて非常に気になっていたため、発売日に購入!ゲームクリアまでプレイしてみた感想をまとめたため、本作を購入するか迷っている人の参考になるとありがたい。

 

 

◆個人的感想

総評

  • ポケモンの世界に入り込む体験がしたい!
  • 一人プレイでやり込み要素の多いゲームがやりたい!

という人にはオススメできる。逆に

  • 個体厳選してオンラインで上位を目指すポケモンがしたい!
  • 作業感の強いゲームは好きではない

という人は、初めてちょっとで飽きてしまう可能性がある。

筆者はというと、クリアまでぶっ通しで遊ぶほど楽しめた。クリア後も、伝説ポケモン集め等のやり込み要素が多く、まさに止め時がわからないほど。

ただし、ゲームが最後の方に行くにつれ、作業感が強くなってくるので、一通り終わった後は、他ゲームもやりながら細々と楽しんでいくスタンスが一番良いな、と感じた。

ただ、絶対に面白い作品であることは間違いない。オンラインガチ勢でもない限りは、購入して公開することは絶対ないと言い切れるほどオススメだ。

 

◆このゲームの特徴

「ポケモン図鑑完成」が目的の半オープンワールドゲーム

これまでのポケモンは、ジムバトルを勝ち抜いてバッジを集め、ポケモンリーグを突破しチャンピオンになる、というものであった。

本作はこれらの概念が一新され、「チャンピオンになること」ではなく「ポケモン図鑑を完成させること」が目的となっている。もちろん、ジムバトルも存在しない。

 

本作の舞台は、「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」の舞台であるシンオウ地方のはるか昔の姿である「ヒスイ地方」。近代的な建物は一切なく、青々とした草木や険しい山々、広大な雪原が多い。

プレイヤーは、生活の拠点となる「コトブキムラ」で任務を受け、野生ポケモンが生息するマップへと調査に出かける。マップは湿地帯や浜辺、雪山など、ある程度のエリアで分けられており、それぞれのエリアで登場するポケモンが異なる。マップ到着後は、「ベースキャンプ」という、ポケモンの回復や買い物が行える地点から任務を始める。

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ここがベースキャンプ。ゲームを進めると、同じマップでも複数のベースキャンプを設置可能になる

マップは完全オープンワールドではないものの、オープンワールドといっても差し支えないほど広い。更には、ぱっと見では絶対に登ることのできない岩壁も登ることができたりと、「行けないところなどない」といえる程の自由度の高さがある。

また、本作では朝、昼、夜といった時間の概念が存在している。時間によって登場するポケモンが変わったり、進化条件に時間帯が必要になるポケモンがいたりと、まさに「ポケモンのいる世界で一緒に暮らす」体験ができる。

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ここから見える景色すべてに到達可能

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あたり一面が雪と氷に覆われた白銀の世界も冒険の舞台

広大なマップが舞台となると、移動が非常に大変。だが、ストーリーを進めていくと解放される「ポケモンライド」を使用すれば、高速でマップを移動できたり、水の上を進むことができたり、崖を登ることができたりと、広いマップをものともせず、冒険を楽しむことができる。

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ゲームを進めていくと、マップを早く移動できたり、水上を移動できたりするライドポケモンを入手できる。移動の幅が広がり、探索が楽になる

本作に登場するポケモンは240匹以上。ポケモン図鑑を完成させるには、これらのポケモンを1匹捕まえるだけでは足りない。

  • 指定の数分同じポケモンを捕まえる
  • 相手に気付かれずポケモンを捕まえる
  • 同じポケモンを指定数倒す
  • 特定の技を使う場面を見る

など、様々な課題(ゲーム用語で言うと「研究タスク」)をいくつも達成することで、ようやくポケモン1匹分の図鑑を埋めることができる。

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始めは全く研究が進んでいない「ビッパ」の図鑑

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図鑑タスクをこなし調査レベルを上げることで、図鑑がどんどん詳細化されていく

 

オープンワールドでは鉄板のサブ任務、クラフト

オープンワールドでは、メインクエストとは別に、便利アイテムを入手できたり、クリアすることでショップに並ぶ商品のバリエーションが増えたりする「サブクエスト」が存在する。また、道中で手に入る道具を組み合わせ、新たな道具を作り出す「クラフト」も一般的だ。

これまでのポケモン作品ではこういった要素はなかったが、本作では初めて搭載された。

メイン任務とは別に、町中やマップ上にいる人物に話しかけることで、サブ任務を受注できる。調査内容は

  • 特定のポケモンの調査レベルを最大にしてから見せる
  • 特定のポケモンをプレゼントする
  • 特定の敵と戦って勝利する

など多岐にわたる。クリアすると、お役立ちアイテムがもらえたり、お店に並ぶ商品が増えたりと、よりゲームプレイが快適になっていく。

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本編ストーリーとは関係しないサブ任務。クリアすると、ストーリー進行の助けになるアイテムが貰えたりする

サブ任務で手に入れた素材や、マップに落ちている素材を使うことで、様々なアイテムを作成できる「クラフト」というシステムが搭載されている。クラフトできるアイテムはモンスターボールやスーパーボールといった鉄板のボール系や、きずぐすりなどの回復アイテムを始め、しばらくの間プレイヤーの姿を隠す「煙幕玉」や、野生ポケモンを引きつける「マメよせだま」など、ポケモン調査を進める上で便利なアイテムも作ることができる。

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特定の素材を消費し、モンスターボールなどのアイテムを作ることができる

マップ上でアイテムを入手するには、手持ちのポケモンを木や岩場に投げれば、ポケモンが採集行動をとってくれる。

 

アクション主体の新たなゲーム性

これまでのポケモン作品では、草むらを歩いていると、ランダムに飛び出してきたポケモン1匹と戦闘になるのが一般的。戦うのは必ずプレイヤーの手持ちポケモンで、プレイヤー自身が戦うことは無い。

が、本作ではこの「ポケモンとの出会い」の段階から、従来とは全く異なる形をしている。

 

半オープンワールドになった本作では、野生のポケモンは草や水の上など、マップの至るところでありのままに生活している。

プレイヤーがポケモンに出会ったら、取る行動は2つ。捕まえるか。逃げるかだ。

捕まえる場合、捕まえたいポケモンに近付き、狙いを定めてボールを投げる必要がある。上手くボールが当たり、ボールからポケモンが飛び出してこなければゲット成功!戦闘せずともポケモンを捕まえることができてしまう。

中には、こちらに気付くと逃げてしまうポケモンもいるため、捕まえる際はしゃがみ歩きや草に身を隠しながら、なるべくポケモンにバレずに近付く必要がある。ポケモンの好物となるエサを放り込み、ポケモンがエサに夢中になっているところを近づいてゲットするのもよい。

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フカマルを発見!どうやら眠っているようだ…

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気付かれぬようにしゃがんで草むらを進み、背後からボールを当てればそのままゲットできる

ポケモンの中には、プレイヤーを見つけるとこちらを攻撃してくる種類もいる。そう、本作では「ポケモンが直接プレイヤーを攻撃してくる」のだ。ポケモンの攻撃を受けたプレイヤーはダメージを受け、一定数のダメージを受けるとゲームオーバーとなり、所持品をランダムに失った上、「ベースキャンプ」から再出発となってしまう。

そのため、攻撃を受ける前に回避ボタンを押し、攻撃を回避する必要があるのだ。まさに調査も命がけ、といった感じだ。

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パラセクトの軍団から襲われた!!タイミング良く回避し、ダメージを受けずに逃げ切る必要がある

ポケモンに気付かれたとしても、手持ちのポケモンを繰り出せば戦闘画面に移行する。ここでは従来のポケモンの通り、相手を攻撃して体力を下げた上でボールを使えば、ポケモンをゲットできる。

 

従来の形に行動順が合わさった新たなバトル

本作ではバトル面も過去作とは大きな変更が入っている。

これまでのポケモン作品では、相手ターン、自分ターンを1ターンずつ交互に行動するターン性バトルであった。本作では、ポケモン自身のすばやさや使用するわざによって行動順や回数が変わるようになったため、1匹のポケモンが連続で技を出すことも可能になった。

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画面右上に表示されているのが、ポケモンの行動順を示している。画像では、「ゴローン」と「ゲンガー」がそれぞれ2回連続で技を使えることを示している

行動順が変わっただけではなく、「早業」「力業」といった新たなわざも追加された。

ストーリーを進めたり、ポケモンのレベルをある程度上げていくと、ポケモンの持つわざが「皆伝」された状態になる。「皆伝」されると、その技を「早業」「力業」という特殊な使用方法で繰り出せるようになる。

「早業」は、PPを2つ消費することで、わざの威力は下がるものの、行動順を早くできるようになる。連続でわざを使いたい時や回復と攻撃を同時にしたい時などに使うと効果的だ。

「力業」は、PPを2つ消費することで、行動順は遅くなるものの、わざの威力が上昇するようになる。相手の体力を削るための威力があとちょっと足りない…といった時に使うと、一気に相手ポケモンをひんし状態まで持っていくことができる。

これらの特徴を活かし、「早業で連続行動権を獲得し、力業で決めにかかる」といった、従来のポケモン作品にはない戦略性のある戦いができるようになっている。

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火力を下げ、連続行動を優先する「早業」か、行動回数を下げても火力を上げて押し切る「力業」が…同じ技でも、どれを使うかで戦術が変わってくる

また、これまでのポケモンにはなかった「1vs複数匹」という前代未聞の戦闘も発生する。複数のポケモンに気付かれた状態でバトルを始めると、近くのポケモンが最大3体まで、こちらを一気に襲ってくる。こちらが出せるポケモンの数は1匹のみのため、数的不利をどうしても強いられる。

バトルする際も、なるべく1対1の状況に持ち込んで戦うように、戦闘場所にも注意を払う必要が生じるのだ。

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画像では、「フワンテ」「ヨマワル」「サマヨール」の3体を同時に相手にしている。これまでのポケモンではありえない戦闘シーンだ

 

革新的なボス戦「キング、クイーン戦」

過去作のジムバトルに相当する「キング、クイーン戦」。各マップに1匹だけ存在する、島の守り神ともいえる存在のポケモンとの戦闘だ。

ストーリーが進むと、この「キング、クイーン」と、「プレイヤー自身」が戦うことになる。「キング、クイーン」とのバトルの大半は、リアルタイムに繰り出される攻撃を回避しながら、ポケモンに対して「しずめだま」という専用アイテムをぶつけていくアクションゲームとなっている。

一応ポケモンバトルの要素も入っているが、まったくポケモンバトルをしなくてもクリアできてしまい、プレイ感覚が従来とは全く異なるため、「コレはポケモンなのか…?」といった疑問が生まれるほどだ。

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島キング「バサギリ」との戦闘シーン。相手の攻撃を回避しながら「しずめだま」を当てていくアクションゲームになっている

 

「ギンガ団」に所属し、「時空の裂け目」の謎を解くストーリー

本作の主人公は、スマホを当たり前に使うような現代人の少年少女。ある時、謎の光を放つ存在から声をかけられた主人公は、「すべてのポケモンに出会え」という言葉をかけられた後、自らの持つスマホと共にその光に包まれてしまう。目が覚めると、そこは見たこともない知らない土地であった。

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謎に満ちた光る存在に話しかけられる主人公。目が覚めると、見たこともない世界に迷い込んでいた…

そこで出会ったポケモンの研究者である「ラベン博士」に連れられ、主人公は近くの村に住処と食べ物を求めて居候することになる。居座る条件として提示されたのが、その村を統治している「ギンガ団」に所属し、ポケモン図鑑の完成と、テンガン山という山の上空に存在する「時空の裂け目」という謎の空間の調査であった。

主人公がやってきた世界は、ポケモンを「危険な生き物」と考え、なるべく近付かない、という考えが一般的なようだ。それゆえ、「ポケモンとは本当はどのような生き物なのか」を研究するための組織として「ギンガ団」が存在し、ポケモン図鑑の完成を目指しているようだ。

ギンガ団の入隊試験を突破し、無事ギンガ団の一員となった主人公。果たして、ポケモン図鑑の完成はできるのか、「時空の裂け目」の謎は解けるのか、そしてなぜ主人公はこの世界に送り込まれたのか…

かくして、「ヒスイ地方」を舞台にした壮大な物語が幕を開ける。

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本作の登場人物たち。ポケモンとはどういう存在なのか、日夜調査に勤しんでいる。ダイヤモンド・パールに登場したキャラに似ている人も…

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中には、ポケモンをパートナーと考え、共に生活する人物もいる。時には、そのような人物とポケモンバトルをすることにもなる

 

◆このゲームの良い点

「ポケモンゲット」の選択肢が豊富で楽しい!

本作で新たに採用された「ポケモンバトルをせずにゲットする」というのが、とにかく便利で非常に楽しかった。

初めはクセのある操作性に苦戦したが、慣れてくれば周囲にいるポケモン複数匹を、ポンポンとボールを投げて一気に入手できるようになる。また、強いポケモンに対しても、ポケモンの気を引くエサを投げ、エサに夢中になっているところ目掛けて背後からボールを当てればゲットできてしまう。

図鑑タスク進行のために沢山のポケモンが必要な場合も、いちいちバトルをして弱らせてボールを投げて、ということをしなくてよいため、ゲームテンポが非常に良く感じた。

アクションゲームが苦手な人でも、ポケモンにある程度の距離まで近付けばロックオン機能が働いてボールを当てやすくなるため、外す心配はほぼ無い。それでもダメという人でも、野生ポケモン目掛けて手持ちのポケモンを投げつければ、従来通りのポケモンバトルが始まり、そこからポケモンゲットに繋げることも可能だ。

どんな人でも楽しめるようなバランスに仕上がっているため、「難しくてゲームできない」という人は全くいないといえるバランス感は非常に良かった。

 

ロードほぼ無し!非常にスムーズなゲームプレイ!

オープンワールドゲームに付き物なのが長いロード時間。だが、本作はロード時間というものがほとんど存在しない。

唯一のロード時間と言えば、ゲーム起動時と、「コトブキムラ」と各マップを行き来する時くらい。それでも5秒もあればロードは終わる。戦闘への移行もシームレスであり、キャラ同士のムービーもロードなく切り替わってくれるので、ゲームが非常にスムーズであった。

また、本作のキモである「バトルをしないでポケモンをゲットする」時も、その場で立ち止まる必要が無く自由に動き回れるため、ゲットのテンポが良いのも好印象であった。

更に、ポケモンバトル中ですら自由に移動できるのも、地味に嬉しいポイントであった。

 

100時間以上は遊べる膨大なやり込み要素!

本作は、ゲームクリアまでストレートに遊んでも、約15時間ほどかかるほどメインストーリーが長い。クリア後は伝説ポケモンを捕まえる専用任務を受注できたり、色違いポケモンを捕まえることを目的にできたりと、一通りのポケモンを手に入れるだけでもかなりの時間を要する。

また、本作の一番の目的である「ポケモン図鑑の完成」をするには、大量の図鑑タスクをこなす必要があるため、全部のポケモンを研究し、ポケモン図鑑を埋めようものなら、それこそ膨大な時間が必要となる。

ポケモン図鑑の完成以外にも、サブ任務の全達成を目指したり、写真館でお気に入りの1枚を撮ったり、景品のもらえるミニゲームで最高得点を目指したりと、「これでもか」といえるほどのボリュームが揃っている。

このコンテンツの充実さは、一つのゲームを徹底してやり込むことが好きなプレイヤーに取っては、非常に嬉しい要素といえるだろう。

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おまけ要素の一つである写真。自分のお気に入りキャラと一緒に、思い出の一枚を作ることができる

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散髪屋で髪型を自分好みにアレンジ!自分の個性をゲーム内でも出すことが可能だ!

 

レベルアップや努力値振りなどの育成が比較的容易!

過去作では野生ポケモンやトレーナーとバトルを行い、勝利して初めて経験値を入手できる形であり、ポケモンの育成に時間を要していたが、本作ではここが一新された。

まず、ポケモンバトルをせずにポケモンを捕まえるだけで、連れているポケモン全員に経験値が入る。また、採掘ポイントでポケモンに採掘してもらえば、そのポケモンにある程度経験値が入る。ただマップを移動し、ポケモンを捕まえるだけで、パーティ全体が強くなっていく仕組みになっているのだ。

ポケモンバトルでは、ひんしポケモン以外全員に経験値が入る為、レベルの低いポケモンをわざわざ戦闘参加させる必要もない。

このレベルアップの手軽さはありがたかった。

 

わざを覚えさせるのも、過去作よりも手軽になった。

過去作では、レベルアップ以外にもわざを覚えようとすると、わざマシンを使うのが一般的であった。本作ではわざマシンの概念が撤廃され、代わりに「訓練場」という施設でお金を払い、「技伝授」という形でわざを教えてもらうかたちになった。わざマシンを探す手間が省け、わざ獲得も容易になったのはありがたかった。

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訓練場でできる「技伝授」。過去作でいうわざマシンに該当するが、わざわざマシンを入手しなくてもお金さえ払えば技を覚えることができる

 

◆このゲームの悪い点

全体的にポケモンバトルのバランスが悪め…

過去作に比べ、ポケモンバトル時に敵から受けるダメージ量が多くなり、バトルの難易度が高くなっているように感じた。

相手よりもレベルが5以上高く、かつ受ける効果が今ひとつであっても、体力の1/3は削られるほどにダメージを受けてしまう。筆者はポケモン過去作を5作品ほどやったが、ここまで野生ポケモンから受けるダメージが大きいのは初めてで、十分にレベル上げしておかないと、一気にピンチに陥る場面が頻繁に見られた。

「1vs複数体」のバトルは更にバランスが悪い。こちらの番が一切やって来ず、ひたすらに敵から袋叩きに合うだけになることもザラだった。

 

特に悪化してしまったのがトレーナー戦。

過去作では、相手トレーナーのポケモンを倒したタイミングで経験値を入手できたが、本作ではバトル完了後にまとめて経験値を入手する形に変更されてしまった。さらに、相手のポケモンを倒した後に、相手が次に何のポケモンを出そうとしているのか案内され、こちらもポケモンを変えるか決めることができたが、本作ではそれらが廃止され、同じポケモンで連戦することを余儀なくされた。

この2つの仕様変更により、1、2匹目に出したポケモンは大体ひんし状態に追い込まれたままバトルが終わり、経験値が入らない、といった事態が生じてしまうため、バトルでは思ったようにポケモンが育たないのは残念だった。

また、何故かトレーナー戦でも、相手だけ複数体同時にポケモンを出すことができるため、非常に不利な戦いを強いられる場面が見られたのは残念だった。トレーナー戦くらいは正々堂々1対1で戦ってほしいものだが…

 

作業感が強い…従来のポケモンシリーズ派は向かない…

ポケモンガチ勢にとって、ポケモンの楽しみ方と言えば、卵を沢山用意し、種族値や個体値を厳選して究極の1匹を用意し、オンラインでランキングを勝ち抜いていく、というものであろう。

しかし、本作では個体値厳選の要素が無く(※)、オンラインでのランキング要素も無い。あるのはただひたすらに広いフィールドを走り回り、ポケモンを捕まえまくることばかりである。

(※)厳密にいえば、ステータスの高低が「がんばりポイント」という形で差が付くようになっているものの、ゲームを長時間やり込んでいけば無限に手に入る「がんばりの砂利」や「がんばりの岩」といったアイテムを使えば、どんなポケモンも最終的には最強個体値まで強化できる

そのため、どうしても作業感が強いのは否めない。従来のような、厳選&ランキング戦が好きでやり込んできたようなプレイヤーは、本作を始めて数時間もすれば飽きてしまうだろう。自分がポケモンにどういった要素を求めているのか、しっかりと考えてから購入することをオススメする。

 

細かな点でUIが悪い…

全体的に丁寧に作り込まれた印象の強い本作であるが、ずっとゲームを続けていくと、細かなUIが悪い点が目立った。具体的には以下だ。

  • 「放牧場」でポケモンの絞り込みはあるがソートが無い

過去作でいうパソコンの役割を担っている「放牧場」。ここでは捕まえたポケモンの整理や、ニックネームの変更、ポケモンを逃がすことなどができる。

本作の仕様上、同じポケモンを大量に捕まえるため、捕まえたポケモンの中からステータスが高かったり、覚えている技が良いポケモンを選び、ストーリーを有利に進めていきたいところだが、なんとこのゲームにはソート機能が無い。条件を指定してポケモンを絞り込むことはできるが、それだと複数種類のポケモンを同時に確認することができない。この点はゲームシステムとあまりにマッチしておらず、残念に感じた。

  • 一部を除き、ライドポケモンに乗っていると、アイテムやボールが投げられない

本作のマップは非常に広く、移動には常にライドポケモンを使用することになる。ただし、一部のポケモンを除き、ライド中はアイテムを投げたり、ポケモンに採取を指示することができない。いちいちライドポケモンから降り、指定の動作を行ってからまたライドしなおすことが頻繁に発生するため、この点はなんとかしてほしかった。

 

 

 

◆まとめ

まさにポケモンの世界を体験できるような感覚を味わえる作品である「Pokemon LEGENDS アルセウス」。これまでのポケモン作品の概念を大きく取っ払い、新たなチャレンジをした意欲作で、今後のポケモン作品の方向性を大きく変えるきっかけとなるかもしれない、非常に興味深い作品であった。

賛否の分かれる部分はあるものの、従来のポケモンに強い愛着がある場合を除き、おおむねどんな人でも楽しんでプレイ可能な作品であることは間違いないため、気になっているのであれば是非遊んでみてほしい。

 

では!