秋吉ブログ

20年以上にわたり様々なゲームをやりまくっている、ゲーム大好きな管理人「秋吉」が書くブログです。ゲーム情報を盛り沢山出していきます。ゲーム以外の情報も時々…

【アストリア アセンディング】神ゲー?クソゲー?プレイレビュー・評価まとめをしてみた!

今回は、PS5版の「Astria Ascending」をプレイした感想をまとめていこう。

(本記事の情報は2022/7/31時点を元にしている)

 

 

 

 

◆総評

戦況を見定め、適切な戦闘メンバー配置やコマンド選択を行ったり、攻略の最適解を考えたキャラ育成方法を考えたり、引き込まれるストーリー展開が待っていたり、と、物語中盤まではかなり楽しくプレイできた。

が、後半から最後にかけては、難易度の異常な増加や、ストーリー終わりのあっけなさから、プレイするのに苦痛を覚える部分があった。また、UIの悪さやちょっと気になるバグが散見される点など、ゲームそのものの品質がいいか、と言われると首を縦には振れない。

全体の出来栄えとしては70点くらいで、良作でも悪作でもなく、「佳作」といった印象。近年のゲームでは見ないような硬派なRPGで、万人にはオススメできないが、刺さる人には刺さるタイプのゲームだ。値段もフルプライスではなく、値段以上のボリュームはあるため、多少の理不尽や不親切さがあったとしても、やりがいのあるRPGをやりたい、という人にはオススメできる。

 

◆このゲームの特徴

弱点を突く戦いが大切なコマンドRPG

本作のゲームシステムは、攻撃、アビリティ、防御、逃げる等のコマンドの中から、自分がやりたいコマンドを選択していくターン性のコマンドRPGである。ドラクエシリーズなどによくあるような、昔ながらのシンプルなゲーム性である。

昔からよくあるタイプの横スクロールRPG

全体攻撃アビリティを使用しての攻撃。エフェクトもしっかり派手だ

仲間キャラは全部で8名。それぞれに、タンク役、魔法攻撃役、回復薬などの固有の役割が初めから割り与えられている。

戦闘には8名の中から4名が参加して戦う。戦闘メンバーの入れ替えには1回の行動権が必要となるが、一度に複数のメンバーチェンジが可能であり、戦闘不能になった仲間もチェンジできる。

敵ごとに物理攻撃が効かなかったり、特定の属性攻撃を吸収してしまったり、逆に特定属性を弱点として持っていたり、様々な特徴を持っている。現状のパーティでは対処がしきれない場合は、先述したメンバーの入れ替えを行い、状況を打破していく。

 

本作の戦闘システムで特徴的なのが「フォーカスポイント(FP)」である。「FP」は敵の弱点を突いた攻撃をすると増加し、耐性のある攻撃をすると逆に下がってしまう、HPやMPとは別のポイントである。攻撃やアビリティを使用する際、溜まっているFPを消費することで、1つに付き50%分威力が上昇し、最大4つまで消費することで200%まで威力を高めることができる。

このFPの管理が非常に大切。「あとちょっと火力が足りない」という時にFPを1つ消費して倒しきったり、「この敵は残っていると面倒だから、溜めたFPを一気に消費して高火力で倒しきってしまおう」といった速攻戦術、「魔法で味方の体力をもっと回復したいから、FPを消費して回復値を上げよう」といった状況打破など、その時の状況に応じて、溜まったFPをどう消費するか、常に選択が求められる。

このFPは敵にも用意されており、FPを消費して強力な一撃を叩き込んで来る。ボス戦は特に顕著だ。そのため、「如何に敵の攻撃に対して耐性を持っておき、逆にこっちからは敵の弱点をどれだけ突けるか」ということを考えながら、パーティメンバーの編成や戦い方の変更をしていく必要がある。

画像の右上にある数値が「FP」

左はFP無し、右はFPを4つ消費した時の威力差。どのタイミングで、どの攻撃に対して、どれだけFPを割くか、取捨選択が戦況を変える

敵はフィールド上に存在するシンボルに触れることで発生する、いわゆるシンボルエンカウントシステムを採用している。敵に触れるか、こちらから近接武器で切りかかることで戦闘が発生する。こちらから切りかかると一定確率で先制攻撃となり、1ターン多く行動ができるようになるが、逆に背面を取られる形で敵に接触したり、敵が宝箱から飛び出してきたりした場合は、「奇襲」となり敵が1ターン多く動くことができてしまう。

画像右下にいるスライムのようなシンボルが敵だ。これに触れると戦闘となる

 

多彩なジョブと、スキルツリーを使用した強化システム

キャラの育成には、経験値を得てのレベルアップや、より強い装備への付け替えといった、RPGに良く用意されている要素の他、体得した「ジョブ」毎に用意されている「スキルツリー」で技の習得やステータス向上を行う方法がある。

 

「ジョブ」は大きく「ベースジョブ」「メインジョブ」「サブジョブ」「サポートジョブ」の4つが存在する。主な能力はベースジョブとメインジョブに引っ張られるが、「メインジョブ」はキャラ毎に用意された3つの選択肢の中から自分で選ぶため、メインジョブにどれを選択するかで、今後の育成方針が大きく変わる。

例えば、キャラの1体「ウラン」は、「ベースジョブ」はタンク能力に特化した「隊長」、「メインジョブ」は防衛に特化した「ガーディアン」、支援に長けた「ハーネッサー」、属性攻撃が使える「黒魔術師」になることができる。「ガーディアン」を選び、最強タンクを目指すか、壁役となりながらチームの支援をしていくか、魔法も使える壁役となるか、プレイヤーの好きに成長の方向性を決められる。

物理、魔法を均等に使える武闘家、攻撃力にひたすらステータスを振った「戦士」等、キャラ毎に身に着けられるジョブは異なる

デミゴットによっては、魔法タイプに進むことも、物理タイプに進むこともできる。一度選んだジョブは変更ができないため注意が必要だ

ジョブにはそれぞれ「アセンションツリー」という、いわゆるスキルツリーが用意されている。バトルなどで手に入るSPを消費し、「アセンションツリー」上にあるアビリティの習得やステータス向上を獲得していく。

SPや能力値オーブを消費し、スキル習得やステータス上昇を行う「アセンションツリー」。解放順番はプレイヤーで決められる

この「アセンションツリー」でステータスを向上させる時も、HPやMP、またはSTR、DEFなど、用意されているステータスのどれに振り分けるか、プレイヤーに委ねられている。

 

水彩画で描かれたような美麗な2Dグラフィック

3Dモデルが流行している昨今のゲーム。しかし本作は、全ての映像が2D横スクロールで描かれるという、時代に逆行したような映像手法を取っている。

 

街の移動やダンジョン探索では、上下左右の動きはあれど、前後の移動はない。建物に入る時は建物の前まで行って「入る」ボタンを押すことで入れるなど、本当に数十年前のゲームがそのまま現代にやってきたような作りだ。

ただし、完全に平坦なのか、というとそうではない。遠くに見える木や山、連なる建物等はちゃんと奥行きがあるように配置されている。「飛び出す絵本」の中で冒険している、といった方がわかりやすいだろう。

画像は街中の一場面。2Dで描かれる街並みながらも、奥地に佇む建物がしっかり描かれている

フィールドではただ移動するだけではなく、

  • ジャンプして段差や足場を飛び越えたり
  • 徘徊する敵に攻撃して先制攻撃のチャンスを得たり
  • 物語序盤に手に入る、エネルギー弾を発射可能なリングを使用して謎解きをしたり

など、冒険感を演出するつくりが随所に取り入れられている。特にエネルギー弾を使用した謎解きはかなり重要で、一度行ったダンジョンでも、物語後半で手に入る新たな種類のエネルギー弾を使用して初めて通過できる場所もあったりする。

水を操作して、新たな道を作り出す。他にも木を燃やして道を開けたり、その場に台座を作成してより高いところに移動したりして、先を目指していく

ダンジョンには時々、謎解きエリアが用意されている。これを突破しないと先には進めない

 

豊富なサブゲーム要素

本作にはメインストーリーだけでなく、サブゲーム要素も存在する。

サイドクエスト

人々の要望を聞き、達成していく「サイドクエスト」は40種類を超える量があり,解決すれば報酬獲得が可能。戦闘に役立つアイテムの獲得ができるため、積極的にこなしていきたい。

町のどこかに存在するNPCと会話することで発生するクエスト。クリアすると報酬が手に入る

 

狩り

街にあるギルドで受注することで、強力なボス敵と戦う、所謂狩猟クエストだ。クリアすると、SPやお金の獲得の他、後述する「トークン」が手に入る。

特別な強さを持つ敵を倒す「狩り」。町の各所に存在するギルドで依頼を受領すれば戦えるようになる
J-STER

敵を倒すことで稀に手に入る「トークン」を使った、メンコのようなルールを持ったボードゲームだ。

7つの六角形が並ぶゲーム盤に、2人のプレイヤーが交互にトークンを並べていく。隣り合ったトークンの持つ火力の高低を判断し、火力が高ければ敵のトークンをひっくり返して自分の駒にできる。トークン事に、特定の向きからは全く影響を受けなかったり、逆に弱点方向からは数値の低いトークンからもひっくり返されてしまったりと、置く向きも考慮しないと相手に勝つことはできない。

この「J-STER」は、街中にいるNPCと自由に戦うことが可能。NPCごとに、開始時にお互いの持ち駒が見えない状態で始まったり、負けたら相手のトークンを総取りできたりなど、対戦ルールが異なるのも特徴的だ。

メンコのようなゲーム性を持ったミニゲーム「J-STER」
闘技場

ストーリー中盤から行けるようになる施設である「闘技場」。複数の敵部隊と連戦し、最後の敵部隊を倒すことで、指定の報酬を受領できる。

連戦中はHPの回復はできないため、後半に行けば行くほど、かなり大変な戦いとなっていく。その分、闘技場クリアでしか手に入らない専用装備品もあるので、やりがいがある。

1つのランクをクリアすると、次のランクに挑むことが可能。最後のランクに構えているボスは、ありえない位強い。このボスを倒せるようになるには、かなりのレベル上げや装備品獲得などをしていく必要がありそうだ。

複数の敵と連戦する「闘技場」。最後のチャレンジには強烈な強さを持つ敵が待ち構えていた…

 

日誌

所謂コレクション要素。アイテムや武器、モンスターやジョブなど、多彩な収集要素を楽しめる。この日誌を埋めていくことを求められるトロフィーがあるため、トロコンを目指そうと思うと、かなりのやりごたえがある。

収集要素である「日誌」。これを全て埋めることで手に入るトロフィーもある。ショップでのアイテム購入だけではまともに埋まり切らない

 

運命と犠牲を描くストーリー

本作の舞台は、人間、魚人、獣人、鳥人、トカゲ族という5つの種族が混在して生きる「オルカノン」という架空の世界。この世界に住むものは皆、「調和の実」と呼ばれる果実を食べ、種族の争いの無い平和な世界を実現していった。

しかし、この平和を乱す存在である「ノイズ」という魔物が世界各地に存在している。「ノイズ」に対抗できるのは、「デミゴッド」と呼ばれる8人の英雄のみ。「デミゴッド」は、世界の住民から無作為に選ばれた人物であり、超人的な力を得ることができる代わり、任期の3年が経過すると自らの命が尽きてしまうという、過酷な運命を背負っている。

隊長である「ウラン」率いる第333代デミゴット8人も、任命されてからこれまで、「ノイズ」と戦う使命を全うしていた。任期も残り3か月となったある日、首都中に「ノイズ」が出現するという、初代デミゴットから約1000年間生じなかった異常事態が発生する。原因を追っていった第333代デミゴットは、世界各地で調和を乱すような異常事態が起きていることを目の当たりにする。

なぜこのような異常事態が発生したのか?世界の調和を乱そうとしているのは誰なのか?壮大な物語の幕が開く。

世界各地で発生する、調和を乱すような異常事態の数々…第333期デミゴットは、この異常事態を解決するための、最後の3か月間を過ごすこととなる

 

◆このゲームの良い点

硬派で王道!これぞRPG!と言ったシステムが良い!

最近のコマンド型RPGは、ゲーム終盤のステージを除き、道中に登場する雑魚敵は本当に弱く、正にキャラ育成のためのステップ、と言った感じしかない。そこである程度レベルを上げていけば、ボス戦もそこまで苦労せずにクリアできてしまう。

しかし、本作は序盤の雑魚敵ですら容赦ないほどに強い。ちゃんとキャラの特徴を把握し、敵の弱点を突いてダメージやFPを稼ぎ、決める時に決める、と言った動きをしないと、途端に負けてしまう。

序盤は属性攻撃が可能な魔法キャラが有能で、そればかり使う形になるが、ゲームが進むにつれ魔法耐性を持つ敵が増えてきたり、同時に出てきた敵の耐性と弱点が相反していたりと、魔法一辺倒でなんとかできなくなってくる。そういった時は、物理攻撃でチクチク削っていったり、タンク役に壁になってもらい、その裏で一体ずつ減らしていったりと、戦闘中は常に色々考えながらプレイしていく必要が生じる。

キャラレベルを上げれば力押しでなんとかなる、というほどでも無い。レベル上げで上がるステータスは微々たるもののため、どちらかといえば戦闘終了時に手に入るSPをもとに、「アセンションツリー」上でポイントの割り振りを行っていく流れが大事になる。割り振り方によって、同じレベルで倒せる敵も倒せないほど、攻略のやり易さが変わってくる。

このシビアさは人を選ぶかも知れないが、硬派でやりごたえのあるゲームの方が好きな筆者としては、大変ながらもクリアできた時の喜びが大きく、結構楽しかった。

ただし、それは中盤まで…終盤に差し掛かる当たりではちょっと話が違った…それは悪い点に書こうと思う。

全体を魔法で攻撃。高火力で敵の弱点を柔軟に付けるため、序盤はかなり使い勝手がよい

 

2Dでも引けを取らない美麗グラフィック!

2Dなんて時代に合わないし、大したこと無い…なんて思っていた自分が馬鹿だった。

本作のグラフィックは非常に綺麗で、本当に絵本の世界を冒険しているような気分に浸れた。キャラの表情も、自分の心境によって顔つきが変わったり、他のキャラの会話を聞いている時にはそっちの方向を向いたり、場面に合わせて身振り手振りがしっかりついたりと、「2Dだから」と手を抜いているような場面は一切なく、自然にゲームの世界に浸ることができた。

昨今のゲームは3Dのリアルグラフィックを求めすぎて、ゲームが重くなったり、結果的にハードが処理しきれなくなってテクスチャバグを引き起こしたり等、色んな問題が発生しがち。それ向けに頑張るよりも、2Dグラフィックを究極に美麗化するだけでも、十分見ごたえのある映像ができるんだ、と勉強になった。

キャラの表情1つ1つも、状況に合わせて変わっていく

 

値段が安いにも関わらず、かなりのボリュームあり!

本作の値段は、定価でも通常版が税込み5,478円と、フルプライス価格ではなく、比較的安価である。にも関わらず、ストーリークリアするだけで20時間以上はかかるほどのボリュームがある。

そのほか、サイドクエストや狩り、日誌の穴埋めなどのやり込みコンテンツをやり込もうと思えば、50時間以上は遊べるのは間違いない。ボリュームに悩まされることは全くなかった。

 

◆プレイして残念な点

UIの悪さが目立つ…

本作には、ユーザーに対して「快適にゲームをプレイしてもらおう」という気概が感じられないような要素が多く存在した。

表示する文字が小さすぎる

なんといっても文字が小さすぎる。装備を変えるとどれだけステータスが上がるのか、アビリティの追加効果は何なのか、これではあまりに見えない。筆者はPS5でテレビ上に表示してプレイしたため苦戦しなかったが、Switch版等の画面の小さいデバイスでプレイしている人は、もはや何が書いてあるのか読めないだろう。

武具屋でアイテムを購入する時の画面。文字の一つ一つがあまりに小さい…これでも設定で最大表示にしている…
マップがわかりにくい

普通マップといえば、どこを曲がれば、どこを登ればどこに着くか、ある程度直観的に理解できることが多い。しかし、本作のミニマップは、平面上に出入口やイベントを記入しているのみで、自分がいる場所からどのように移動すれば目的地に着くのか、イマイチ理解しづらい。扉から扉まで、飛び飛びで遷移先が描かれているのも、見辛さに拍車をかけている。

ダンジョンのミニマップの表示が非常に独特。どこがどこに繋がっているのか、イマイチわかりづらい…
戦闘テンポが悪い

後半になるほど、強力な魔法や特技を利用できるようになる。そのような強力な技は、エフェクトも派手な分、技が出るまでにかかる時間も長いため、ずっと見続けるとちょっとかったるくなってくる。

が、本作では戦闘中にエフェクトをスキップするどころか、早送りするようなオプション設定も無い。そのため、敵味方含め、長い演出をずっと見続ける必要がある。

ストーリー後半になればなるほど、雑魚戦1回の戦闘時間も単純に長くなるため、だんだんと戦闘テンポの悪さが気になっていってしまった。

 

ちょっと目立つバグがちらほら…

UIの悪さだけでなく、気になるバグもいくつか見つかった。

音声消失バグ

ムービー中に突然、特定のキャラだけ声が全く出てこなくなることがあった。ゲーム進行には問題ないが、せっかくフルボイスで音声を入れ込んでいるのに、これが起きるとかなり気になってしまい、ムービーに集中できなくなってしまった…

 

フリーズバグ

発生条件はイマイチわからないが、宝箱を開けたり、会話イベントが終わったりした際に、どんな操作も全く受け付けなくなり、ゲームを強制終了するしかないことがあった。雑魚戦1つとっても時間がかかる本作でフリーズバグが発生して強制終了となってしまうと、せっかくレベル上げしたのが無に帰すこととなり、かなりゲンナリした。

 

ステータスが向上しないバグ

「アセンションツリー」でSPを消費してステータスを向上させる際、通常であればどのステータスを向上させるか、選択するコマンドが出てくれる。しかし、時折選択画面が出ず、そのまま終わってしまう場合があった。発生条件は良くわからないが、自分が望むステータスが上がってくれないため、中々致命的なバグであるように感じた。

 

ストーリーの終わり方が残念…

序盤は、世界各地で起こる異常現象の原因が何なのか、その現象を引き起こしている謎の組織のメンバーはなぜそんなことをしているのか、非常に気になるストーリーが展開される。

が、最後はあまりにあっさりと終わってしまい、肩透かし感があった。伏線回収の仕方が雑なだけでなく、ラスボスを倒した後もまだまだ問題が山積みであるような感じがあるにも関わらず、一気にエンディングとなり、そのまま終わる。一生懸命にラスボスを倒し、最後に待っているのがそんなもんか…という残念さがあるのは悲しい点だった。

 

後半の雑魚敵の強さのインフレ率が異常…

前半の雑魚敵でもかなり難易度があるが、それでも厄介な攻撃をしてくることはそこまで多くなく、弱点を突くようにキャラを入れ替え、予備アイテムを沢山買い込んで備えれば、歯応えある良RPGといった感じで印象が良かった。

しかし、後半の雑魚敵は皆行動速度が早く、HPが高く、攻撃力が高く、こちらを状態異常にしてくるのが当たり前、という、理不尽とも思える強さを持つようになる。戦闘開始直後にこちらのキャラ4名中1名は戦闘不能、または行動不能になることはざらだ。段々とそうなるのではない。急にそうなるのがいやらしい。レベル上げしようにも、雑魚敵が強いので倒すこと自体ができない。さすがに一気にインフレし過ぎでは?と、この理不尽さには愕然とした。

一応、本作にはコマンドRPGにも関わらず難易度変更が可能であり、一番下の難易度にすれば、ラストステージの敵ですら弱点を突けば1発で倒せるし、手に入る経験値やSPが減少するなどのデメリットも無い。最終的に、レベル上げは最低難易度で敵を倒しまくってこなし、ボス戦だけ通常難易度に戻して戦う、というプレイ方法になってしまった。

 

 

 

◆まとめ

不親切な点がありつつも、比較的安価でボリュームもある硬派なコマンドRPGである「Astria Ascending」。人を選ぶ作品ではあるが、まったく面白くないクソゲー、というわけではない。

ゲーム性を理解した上で、それでもやりごたえがある作品をやりたいと思うのであれば、手に取ってやってみても良いと思う。

 

では!