秋吉ブログ

20年以上にわたり様々なゲームをやりまくっている、ゲーム大好きな管理人「秋吉」が書くブログです。ゲーム情報を盛り沢山出していきます。ゲーム以外の情報も時々…

【ウォーロン】神ゲー?クソゲー?プレイレビュー・評価まとめをしてみた!

今回は、PS5版の「Wo Long Fallen Dynasty」をプレイした感想と、このゲームの良い点、悪い点をまとめていこう。

(本記事の情報は2023/4/4時点を元にしている)

 

 

◆個人的感想

総評

ソウルライクゲームの中では、最も難易度が低いゲーム性をしている。あらゆる攻撃を「化勁」というパリィでいなせる上、数種類のボタンのみで華麗な連撃を出せる等、歯応えの高さもさることながら、プレイ時の気持ちよさも備えた良作だと感じた。

仁王シリーズと同様、ランダムなバフ効果が装備品についているハクスラ要素が健在で、人によって伸ばしたいところを変えられるのも良かった。

ただ、高難易度ゲームの中ではクリアまでのボリュームは少な目な印象。またパリィができれば、高難易度ゲーとは思えない簡単さでクリアできてしまうため、パリィが得意な人は「高難易度ゲームだと期待して買ったのに、やりごたえがない…」という状態になってしまうだろう。

 

全体的に、「高難易度ゲームを始めてやる」という人や、「サクッと高難易度ゲームをやりたい」というような人に向けた作品であるように感じた。

 

どんな人にオススメ?

  • スタイリッシュアクションが好き
  • 高難易度ゲーム初心者である
  • キャラクリに拘りたい

という人にはオススメできる。逆に

  • ストーリークリアまでのボリュームが欲しい
  • パリィが大得意で、大体の攻撃をパリィできる
  • ハクスラゲームガチ勢

というのに当てはまるなら、避けた方が無難だと感じた。

 

◆このゲームの特徴

連撃 &高難易度を組み合わせたアクションゲーム

本作は、「ダークソウル」や「仁王」などといった、いわゆるソウルライクと呼ばれる高難易度ゲームにあたる。雑魚敵ですらこちらの体力を一瞬で削ってくる難易度の高さゆえ、何度もゲームオーバーになってはリトライする、という取り組みが求められ、プレイヤー自身の腕前や忍耐力がかなり問われるジャンルである。

雑魚敵の攻撃を1発食らうだけでも、当たり前にここまでダメージを受ける。複数の敵に囲まれれば一たまりも無い

中世ヨーロッパをベースとした作品や、日本の戦国時代をベースとする作品が多いソウルライク作品だが、本作では新たに「三国志」という中華が舞台の作品となっている。

中華といえば、中国武術にあるような素早くダイナミックな動きが想像できる。本作の戦闘では、この「中国武術」をベースとした、華麗な剣術アクションを繰り出すことができ、攻めは激しい連続攻撃を出し、守りは華麗な剣裁きで躱していくような、緊張感あるバトルが繰り広げられる。

 

本作のアクションの大きな特徴は、「化勁」によるパリィの存在だ。敵の攻撃がぶつかるタイミングに合わせて「化勁」することで、敵の攻撃をはじいて隙を生み出したり、攻撃をいなしたりすることができる。飛び道具にも「化勁」でき、かつ連続して使用できるため、近遠距離の両方からくる攻撃を、「化勁」で連続パリィし、隙を晒した相手に一気に連撃を叩き込むような動きができる。

この「化勁」によるパリィと、連続攻撃を可能にした剣術アクションの組み合わせにより、他の高難易度ゲームにはない、華麗な戦闘をすることができる。

敵の攻撃が直撃する!そんな場面でも…

タイミングよく「化勁」を発動してパリィすることで、逆に相手に隙を生じさせることができる

 

「士気」を上げ、「氣勢」を削り、「絶脈」を決める攻防アクション

本作では、敵味方全員に「士気」と「氣勢」というものが用意されている。

「士気」はそのステージでの敵味方の強さを引き立てる専用パラメータ。最低0、最高25まで存在し、数値が大きいほど与えるダメージが増え、受けるダメージが減っていく。

同じ武器の同じ攻撃でも、「士気」が6段階違うだけで、与えるダメージがここまで変わる

「士気」は敵を撃破したり、ステージの各地に散らばっている「軍旗」という旗を立てたりすることで増えていく。

敵から大ダメージを受けると、こちらの「士気」が削られ、ゲームオーバーになると最低値まで減ってしまうため、如何に敵から攻撃を受けずに敵を連続撃破していくか、が大切になってくる。

 

「氣勢」は言い換えれば「スタミナ」にあたる。が、他のアクションゲームのスタミナと異なるのは、攻撃したり、「化勁」で弾くことで回復する点だ。

回避やガード、後述する「武技」や「仙術」を使用すると「氣勢」は下がっていくが、攻撃や「化勁」で回復するというシステム上、敵から逃げ回るよりも、積極的に敵のそばまで近寄り、攻撃したり、逆に攻撃を捌いていくことが、攻略上は必要不可欠になってくる。

赤く囲った部分が「氣勢」。回避やガードをすると下がり、攻撃を当てたり「化勁」を成功させると回復する

敵にもこの「氣勢」は存在している。こちらの攻撃を連続で当てたり、「氣勢」を大きく削る攻撃をしたりすることで減らすことが可能。「氣勢」を全て削り切ると一定時間無防備な状態になる上、敵に大ダメージを与えられる強力な技「絶脈」を使える。プレイヤー側の「氣勢」を削られた場合も一定時間身動きが取れなくなるため、注意が必要だ。

敵の「氣勢」を削り切ると、一定時間無防備になる

この状態になれば、「絶脈」による大ダメージを与えることが可能だ

 

豊富な武器と仙術、神獣による戦闘要素

本作では、全部で16種類の武器が用意されている。

近距離武器は

  • 大斧
  • 双剣

など、全部で13種類。遠距離武器は

  • 弩級
  • 連弩

という全部で3種類がある。近距離、遠距離の中からそれぞれ2つずつ装備できるため、火力が高いが機動力の低い「大斧」や「槍」、手数と機動力で攻める「剣」や「双刀」を装備して、状況に応じて切り替えるような戦いが可能だ。

剣、双刀、槍など、様々な武器が用意されている。自分のお気に入りの武器を選んでクリアを目指す

また、武器には「氣勢」を消費することで使用できる「武技」というものがある。切りつけた後に大きくバックステップを取って距離を離したり、一度横方向に回避してから連続切りを放ったり、溜め動作の後に怒涛の連撃を繰り出したりと、非常に様々なパターンが存在している。

武器に付いている「武技」の内容は一定ではない。同じ武器種でも、拾うたびに使える「武技」が違う点は注意だ。

回転切りをしたり、距離を一気に開けたり、強力な連続攻撃をしたりと、様々なパターンの技が用意されている

武器による攻撃だけでなく、「仙術」という、魔法や忍術に当たるような特別な秘術を使うこともできる。「仙術」の内容も様々で、

  • 周囲に雷の雨を降らせる
  • 自身の武器に一定時間炎属性を纏わせる

などといった、通常ではできない特別な攻撃や支援を得られる。

新たな「仙術」は、専用のポイントを一定数消費して入手できる

雷を降らせたり、自分の武器に炎属性を付与したりと、戦闘に役立つ特殊能力を使用できる

しばらくの間敵を攻撃したり、逆にダメージを受けることで、「玄武」や「青龍」などの「神獣」による特別な力を呼び出すことができるようになる。呼び出す「神獣」によって効果は異なり、プレイヤーの体力を回復したり、プレイヤーに同伴してそばの敵を攻撃してくれたりと、プレイヤーのピンチを救ってくれるような強力な効果を発揮できる。

プレイヤーと共にと戦ってくれる「白虎」を召喚。強敵との戦いでも心強い味方となってくれる

 

レベルアップ時に自分でステータスを割り振るビルド型成長システム

軍旗のある場所で「能力鍛錬」を選択することで、プレイヤー自身をレベルアップさせてステータスを向上させることができる。

レベルアップ時は、

  • 木徳:体力の最大値を上げ、攻撃を受けた際の「氣勢」減少量を抑える
  • 火徳:近接攻撃の火力を上げ、「武技」に必要な「氣勢」量が減る
  • 土徳:装備可能重量の最大値を増加させ、「化勁」時の獲得氣勢量が増える
  • 水徳:隠密性向上や、遠距離攻撃の火力を上げる
  • 金徳:「仙術」で消費する「氣勢」量が抑えられる

5つのステータスの中から、自分で上げたいステータスを自由に選ぶことができる。

仙気を使用して、5つのパラメータの中から自分で上げたいステータスを選ぶ

このステータスは、体力最大値や獲得氣勢量の増加以外にも、武器の追加火力増加に寄与することにもなる。武器には、元の火力以外にも、上記5つのステータスを参照することで追加火力を得ることができるため、「この武器を使いたいから、このステータスを中心に上げよう」といったビルド構築の一端にもなる。

レベルアップには一定量の仙気が必要となり、これはステージで敵を倒したり、仙気が一定量手に入るアイテムを使用することで入手できる。レベルが上がると、次のレベルアップに向けて求められる仙気の量も上がっていく。

 

 

武器や防具ごとにランダムに効果が付与される「ハクスラ要素」

武器や防具には、「体力の最大値増加」「氣勢の回復力増加」「バフ効果の効果時間増加」等、プレイヤーのステータスを上げてくれる様々な効果が付与されている。高レアリティの武器になるほど、豪華な追加効果が付いていたり、付与可能な追加効果数が増えたりしていく。

どの効果が付与されるか、は完全ランダムなため、自分の望む効果が付いた武器が出るまで、同じステージを周回していく「ハクスラゲーム」となっている。

 

なお、武具に付けられる効果は、鍛冶屋にお金と素材を渡すことで、自分の好みの効果に付け替えることができる。

所定のお金と素材を消費することで、武具に対して自分の望む効果を付与できる

 

オンラインによる協力プレイと対戦プレイ

本作では、オンライン上に存在する他プレイヤーと共に協力プレイを楽しむ「求賢」や「共闘」、他プレイヤーの世界に侵入し、PvPプレイで戦いを繰り広げる「侵攻」がある。

 

「求賢」や「共闘」は、他プレイヤーと共に一緒のステージに挑み、ボスクリアを目指していく。パーティを組んでフレンドと一緒にゲームクリアを目指すことも、クイックマッチでランダムに選ばれたプレイヤーと一緒にプレイすることも可能だ。

最大3人でステージクリアを目指す「求賢」や「共闘」。味方が倒した敵の落とした仙気やアイテムを共有できる

「侵攻」は、拠点から「侵攻」を選ぶことで、オンラインプレイをしている誰かの戦場へ侵入し、その戦場にいる敵プレイヤーを倒すことを目指す。侵入したプレイヤーは、フィールドにいる他の敵からの攻撃は受けないため、他の敵と共に、数に力を合わせて一方的に倒すことができる。

正々堂々と戦いがしたいのであれば、他の敵が狩り尽くされるまで待ったうえで、1対1のタイマン勝負をすることが可能だ。

オンラインで繋いでプレイしていれば、こちらが戦場に挑んでいる時に、他プレイヤーが進行してくることもある。プレイヤーが相手となると、攻略がパターン化できないため、油断ならない難敵となりうる。

他プレイヤーの世界に入り込み、PvPで戦う「侵攻」。マップにいる怪物たちと共闘して攻撃する卑怯プレイをしてもよし、1v1のタイマンで勝負を挑んでもよし、だ

 

豊富なパーツや調整要素を持ったキャラクリ要素

本作で操作する主人公の見た目は、プレイヤー自身の手で自由に設定ができる。

目や顔立ちのパーツ選びだけでなく、鼻骨の大きさ、あごや目の配置の前後配置など、実に、豊富な設定項目が用意されており、プレイヤーだけのオリジナル主人公を作り出せる。

髪の見た目1つにとっても、ヘアスタイルの決定から、末端毎の色分けなど、様々なことができる

プリセットの中にある見た目を選べば、すでにある程度形になった見た目を使用できる

 

三国志の世界をベースにした半オリジナルストーリー

本作の物語は、あの有名な中国の歴史物語「三国志」をベースにしている。登場する武将も、劉備、関羽、張飛、曹操、孫堅、孫策、張角など、「三国志」を一度でも呼んだことがある人であれば大体見たことがある人物が登場する。

「三国志」の物語を全て追うと非常に長くなる。本作では「三国志」の中でも最序盤の物語である、184年の黄巾の乱から、200年あたりの袁紹討伐までをベースとして描いている。

 

主人公は、一人の義勇兵として、戦乱の時代となった中国大陸を生き抜いていた。そんな中、とある村で1人の少年と出会う。その少年と共に、戦場となった村を脱出した主人公だったが、突如として現れた謎の老人の力により、少年は邪悪な力に飲み込まれ、黒い龍へと変わって飛び立ってしまった。

目覆いの少年が存在する村が襲われている中、義勇兵の主人公が助けに現れる

それを皮切りに、中国大陸の各地で、「丹薬」を使用することで手に入る強力な力を意もとに、張角や董卓などが各地で事件を起こしていた。「丹薬」の裏では、村で少年を襲った老人の姿がよく見られることとなった。

黒衣をまとった謎の老人。彼が行く先々で、「丹薬」を起因にした様々な事件が起こる

主人公は、劉備や曹操、孫堅などの武将たちと共に、反乱を起こしている張角や董卓を相手に戦いを仕掛け、その裏で暗躍する老人の野望を食い止めようと動く。

孫堅や曹操等、三国志で有名な人物も登場する

果たして主人公は、謎の老人の目論見を止めることができるのか、そして中国大陸はどのような結末へと向かっていくのか…「歴史上の裏では、実はこんなことが行われていたのかも…」というオリジナル要素を織り交ぜた、新たな「三国志」の物語が展開される。

 

◆このゲームの良い点

難易度を自分で選べるシステムは好感触!

本作は高難易度ゲームに該当するジャンルのため、全体通して難易度は高い。

だが、マップをしっかり探索して軍旗を立て、「氣勢」を上げていくことで、敵から受けるダメージを大幅に減らし、逆にこちらから与えるダメージを大きく引き上げることができるため、難易度が大きく下がる。逆に、軍旗を立てなければ、敵全員が全体的に強くなり、より緊張感を持ったゲームプレイができるようになる。

このような、高難易度ゲームでありながらも、自分で難易度を選んでいけるシステムは、ソウルライクのような高難易度ゲームに慣れていない人にも、逆にソウルライク作品に慣れ親しんでいて得意な人にも、非常に合ったシステムだな、というように感じた。

 

いくら「氣勢」の差を用意しても簡単!と感じてしまうような超強力プレイヤー向けにも、周回要素を用意しており、2週目以降は敵のレベルが飛躍的に上がった状態になるため、もっと緊張感をもってプレイできるようになる。難易度を求める、ある意味マゾなプレイヤーにも、ある程度寄り添っている作品だな、というようには感じた。

 

スタイリッシュな戦闘が気持ちいい!

攻撃や「化勁」をすることで、逆にスタミナが回復していく、という特殊なゲーム性は、他ゲームにはない、非常にスタイリッシュでかっこいい戦闘ができる重要な要素になっていると感じた。

ゲームの難易度自体は高いため、沢山ゲームオーバーになりはするものの、何度も挑戦し、敵の攻撃パターンを理解していけば、

  • 攻撃に合わせて「化勁」
  • 直後に連続攻撃を実施
  • また「化勁」
  • 直後に連続攻撃
  • その後に「氣勢」を大きく削る攻撃で隙を生じさせる
  • そのまま「絶脈」で大ダメージ

といった、途切れることのない連続攻撃と大ダメージを与えられるため、やっていて爽快感が半端ではない。

ボスレベルの強力な敵ともなると、「化勁」をしても怯むことは無く、そのまま連続攻撃を仕掛けてくるようになる。そのような場面でも、「化勁」を連続で使用して「カキン!カキン!」とはじき続けることで、ノーダメージで切り抜けることができた際は、自分がスーパーマンにでもなったような感覚になった。

「ダークソウル」のような、行動一つ一つが重たく、ヒット&アウェイが大事なゲームよりも、格ゲーによくあるコンボ攻撃に魅力を感じるような人であれば、本作はかなり気持ちよくプレイすることができるだろう。

 

ビルドの保存が可能!自分の考えた構築を自由に付け替えられる!

武器や防具、およびレベルアップ時のステータス割り振りをプリセットとして登録できるため、「今のビルドが強くて使いやすいけど、他のビルドも試してみたい」という時に、気にせずに付け替えられる点は非常に良かった。

ハクスラゲームである以上、ビルド保存ができるのは当たり前と言えばそうなのだが、筆者が過去にやってきたハクスラゲームの中で、武具の組み合わせだけでなく、レベルアップ時のステータス割り振りまで徹底して保存できるようなものは見たことが無かったため、非常に印象良く感じた。

 

◆このゲームの悪い点

「パリィの得意不得意」で評価が二極化する印象…

本作では、敵から受ける攻撃は、「化勁」というパリィで全て防げてしまう。本当に、言葉の通り、「全てが防げてしまう」のだ。

弱攻撃の連打も、ガード不可な強攻撃も、遠距離攻撃でさえも、「化勁」をタイミングよく出せれば全て防げてしまうため、パリィが得意な人にとっては、例えプレイヤーと敵との「氣勢」差を大きくしたとしても、全部の攻撃を捌いて倒してしまう、と言ったことができてしまうだろう。

 

ただし、パリィが苦手な人にとっては、逆に本作はかなりやりづらい。筆者はパリィが苦手なタイプのプレイヤーなため、攻撃パターンを覚え、タイミングに合わせてパリィしたはずなのに、なぜか早過ぎたり遅過ぎたりしてダメージを受ける、ということが頻発した。

ガードしながら「化勁」を行えば、「化勁」に失敗してもガードで誤魔化せるものの、プレイヤー側のスタミナ総量が少な目で、ガードや「化勁」をするだけでスタミナがどんどん減っていくため、そのうちスタミナ切れとなって隙だらけな姿を晒すことになってしまった。

 

本作の引き合いに出される作品として、同じゲーム会社が作成している「仁王」がある。なんでもパリィではじける本作と比べると、気力管理ですべてが決まる「仁王」の方が難しいという意見が一般的だが、筆者的には本作の方が難しいと感じたほどだ。(「仁王」は多くのボスが3、4回挑めば撃破できたが、本作は6、7回も再戦するボスの数が多かった)

筆者みたいなパリィが苦手なプレイヤーは、かなりイライラすることが多くなると感じるため、「パリィが上手く決まらなくてもめげずに頑張れる!」という人でもない限りは、クリアできずに詰んでしまうこともあるように感じた。

 

ストーリークリアまでのポリューム感は少な目…

筆者は前述の通り、パリィの出来なさに苦しみながらメインストーリーのみを追って進んでいったが、それでもなんだかんだ14時間ほとでクリアできてしまった。高難易度ゲームでここまで早くストーリークリアできた作品は初めてだ。

そもそもステージの数が少ないうえ、各ステージのサイズも、他ゲームと比べても6~7割ほどのサイズに縮小されている印象。一周が短い上に全体のステージ数が少なければ、必然的にゲームクリアにかかる時間は短くなる。「高難易度ゲームに慣れている」「メインストーリーまでを一回クリアして終わり」という人だと、ボリューム不足感を感じてしまう気がした。

ただし、サブクエストに当たる「副戦場」や、より敵が強くなる2周目プレイなどのやり込み要素をやるのであれば、50時間を超えるほどのボリュームは充分あるだろう。

 

ハクスラガチ勢には物足りないハクスラ要素…筆者的にはアリ!

武具ごとにランダムな効果が付与されるハクスラ要素のあるゲームでは、自分のプレイスタイルに合わせてビルドを構築する楽しみがある。

ただ本作は、鍛冶屋で自分の好きな効果が付与できるため、他のハクスラゲームと比べ、「欲しい武器が出るまで何度も挑み、最高のビルドを構築して次のステージへ進む」というような要素は薄目。

本作のゲームデザインは、どちらかというと『「化勁」をどこまで駆使できるか』というアクション面が重要視されており、ビルドはあくまでそのオマケ、といった感じなため、ハクスラに拘りたい人達は、本作の浅さは少し残念だ。

 

ただ、ハクスラガチ勢ではない筆者のようなプレイヤーに取っては、本作くらいのハクスラ要素の方がむしろありがたく感じた。

まったくハクスラ要素が意味が無いか、というとそんなことは無い。どの「武技」が付くか、は完全ランダムだし、1週目クリアレベルまでであれば全部の効果を自由に付け替えることなどできないため、どうしても「こういうビルドを作りたい」という要素は出てくる。そこは安心してほしい。

 

三国志内の切り抜き個所が個人的には残念…

これは完全に筆者個人の意見だが、三国志の物語の中で一番有名な部分は、魏、蜀、呉の3国作成までと、その後に魏(正確には晋)が中国対立の統一を図るまでの流れであるように感じている。

が、本作はそれに至る手前までの話で終わっている。さすがに三国志全部をベースにしたストーリーを作ってしまうと、非常に長いストーリーになるため、どうしてもある程度のところで区切る必要はあるのだが、その結果選ばれた場所が「黄巾の乱」辺りなのか…というのはちょっと残念な気がした。

ストーリーの出来自体は非常に良くできている。「もし三国志の戦の裏にこんな黒幕がいたら…」というIFストーリーが、非常に綺麗に取り込まれているため、「自分が混沌とした三国志の世界を裏から支えているんだ!」といった感覚にはなれる。また、人によって「三国志と言えばこの部分が有名!」というのが違うため、呂布が出てくる本作のストーリーあたりが一番好き!という人はむしろありがたい面ではあるだろう。

 

 

 

◆まとめ

比較的ライト層に寄り添った作品である「Wo Long Fallen Dynasty」。パリィができるかできないか、が全てであり、ある程度パリィが使いこなせれば、かなり気持ちよい戦いができる作品となっていた。

華麗な戦闘を楽しみたいと思っている人は、是非とも購入してみると良い。

 

では! 

 

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