秋吉ブログ

20年以上にわたり様々なゲームをやりまくっている、ゲーム大好きな管理人「秋吉」が書くブログです。ゲーム情報を盛り沢山出していきます。ゲーム以外の情報も時々…

【レインボーシックス エクストラクション】神ゲー?クソゲー?プレイした感想などをレビューしてみた!

今回は、「RAINBOW SIX EXTRACTION」をプレイした感想と、このゲームの良い点、悪い点をまとめていこう。

 

 

◆個人的感想

総評

非常にやりごたえのある、PvEのオンライン協力型FPSゲーム。

ゲーム開始序盤から気の抜けない場面が多い高難易度さを持ち、FPS経験者でも簡単にはクリアできない。エンドコンテンツとしてランク要素のようなゲームモードまで採用しており、非常に長時間にわたってプレイし続けられる点も良好だ。

キャラクター(ゲーム用語で言うとオペレーター)の数や、ゲーム中に出てくる作戦の数も豊富で、

  • どのオペレーターを使うべきか
  • 装備や武器は何が最適か
  • 効率の良いルート取りはどれか

など、まさに特殊部隊員になったような感覚で遊ぶことができる。

 

ただやはり、「難易度の高さ」という点は、本作を遊ぶ敷居を高くしているように感じる。難易度中盤あたりからはごり押しが通用せず、味方と常に息を合わせ、オペレーターごとのアビリティや、持ち込んだ装備の使用タイミングをはかっていく必要が出てくる。野良プレイで高難易度クリアを目指すには、このゲームを熟知し、敵の弱点を的確に撃ち抜く技量を持ったプレイヤーが集まってないと難しいように感じた。

そのほかにも、ストーリーの浅さや、お助けアイテム使用に課金がいること、元作品である「RAINBOW SIX SIEGE」にあった戦略性がそこまで無いことなど、その他の欠点がいくつか目立つのも残念。

 

かなり人を選ぶ作品ではあるが、ハマる人はとことんハマる、そんな感じのゲームだと感じられた。

筆者は…本作のような『難易度を上げながら同じステージを何回もクリアしていくタイプのPvEゲーム』なら、「World War Z」のような爽快感のあるゲームの方が好きなので、あまりドハマりはしなかった…

 

こんな人にオススメ!

  • 難易度が高い「やりごたえのある」ゲームが好き
  • FPS経験者で、エイム力には自信がある
  • 常に一緒にゲームをやるフレンドが2人いる
  • 特殊部隊のように、地味ながらも着実に攻略していくスタンスが好き
  • やり込みが好き!

という人にはオススメできる。逆に、

  • FPS初心者で、教えてくれるようなフレンドもいない
  • ゲームは基本ソロプレイ
  • 「RAINBOW SIX SIEGE」のような戦略性を求む
  • ゾンビゲーによくある爽快感が欲しい

という人は購入を止めた方がいいだろう。

 

◆このゲームの特徴

3人1組でミッションを達成するcoopシューター

本作は、3人1組でスクワッドを組み、ステージに用意された3つの作戦目標を達成して脱出を図るPvEのFPSゲームである。「RAINBOW SIX SIEGE」という人気のPvPゲームがもととなっており、登場するオペレーターは全て、この「RAINBOW SIX SIEGE」に登場するキャラだ。

 

「RAINBOW SIX SIEGE」にも、PvEタイプのゲームモードである「テロハント」が存在するが、そちらではあくまで戦う相手は人間。本作の敵は、未知の生命体「アーキエン」である点が大きな違いだ。

「アーキエン」は、

  • こちらに向かって正面から突進してくる「グラント」
  • 背中に抱える腫瘍を撃つと、爆発したり毒ガスをばらまいたりする「ブローター」
  • 遠距離から弾丸を発射してプレイヤーにダメージを与える「スパイカー」

など、全部で10種類存在。彼らはマップの中のどこかを徘徊しているが、プレイヤーを見つけると周囲の他のアーキエンを呼び寄せ、即座に襲い掛かってくる。

更には、「アーキエン」を一定周期で生み出す腫瘍「ネスト」もマップの各地に点在しており、「ネスト」を潰さない限りは「アーキエン」が無限に発生してしまう。「テロハント」に出てくるテロリストよりも、圧倒的に厄介な相手である。

「アーキエン」の周辺には黒い粘液がまき散らされており、その上を歩くと移動力が極端に落ちてしまう。銃で撃てば着弾箇所周辺の粘液は消えてくれるが、事前に粘液の処理をしたうえで「アーキエン」と戦わないと、戦闘しながら「粘液」処理も行う必要が出てくるため、戦闘難易度が格段に増加してしまう。

この黒い粘液の上では、キャラの移動速度が大きく落ちる。この粘液を払いながら進むことも、攻略の上では必要不可欠だ

任務で出てくる作戦目標は、13種類の中からランダムで3つが選ばれ、1つをクリアすると次のステージへ移動し、またクリアして次のステージへ、という形式でステージクリアを目指してく。各エリアには脱出ポイントが設けられており、ミッションを達成して脱出するもよい、体力や物資状況を見て途中で諦めて離脱するもよし、作戦実行するプレイヤー達の判断に委ねられている。

1つのステージには3つの作戦が存在する。順番にクリアし、最後に脱出すればクリアだ

作戦には、特定の防衛ポイントを一定時間敵から守ったり…

敵を次々と生み出してくる変異体を倒したり…

特別な敵個体をあえて倒さず、目標地点まで誘導して確保したりなど、バリエーション豊かだ

 

オペレーター毎のアビリティと各種装備を駆使

本作に登場するオペレーター数は、本記事を執筆している10/18時点で22体。オペレーターごとに

  • 壁越しでも付近の敵の姿をハイライト表示する心拍センサーを持つ「PULSE」
  • 自身や味方を即座に回復できるスティムピストルを有する「DOC」
  • 巨大なブリーチングハンマーで破壊可能な壁を即座に壊せる「SLEDGE」

など、専用のアビリティを持っている。

また、機動力を示す「スピード」と、防御力を示す「アーマー」もオペレーターで異なり、前衛にバリバリ出ていったり、敵の引きつけ役を担ったりなど、アビリティ以外の面でも戦い方に差が出てくる。

クリアには、事前に出される3つの作戦の特徴を抑えた上で、最適なオペレーターを選択することが大事になってくる。

こちらはスティムピストルを持つ回復オペレーター「DOC」。提示された作戦クリアに最適なオペレーターをピックすることが、クリアの近道だ。

心拍センサーを持つ「PULSE」を使えば、壁越しでも敵の位置をハイライト表示でき、味方にもその情報が共有される

オペレーターにはレベルが存在し、作戦を達成したり、敵を倒したりしてから無事脱出すると経験値を獲得できる。経験値を一定量を溜めるとレベルアップし、スピードや防御力が向上したり、アビリティの効果や使用回数上限が増えたりなど、ミッション達成がよりやりやすくなる。上位のミッションに挑もうとするほど、レベルの高いオペレーターを使用することが大切になる。

オペレーター「LION」は、レベル3の時はスピードがメモリ2つ分だが、1つ上がりレベル4になると、スピードが25%増加する

オペレーターには、装備と武器が支給され、現地ではこれらを最大限活かしていくことになる。

装備は、

  • 周囲をスキャンし、敵の位置をハイライトできる「偵察ドローン」
  • 事前に壁や床に設置し、通りかかった敵を検知して爆破する「クレイモア」
  • 周囲に煙をまき散らし、敵から姿をくらませる「スモークグレネード」

など、様々な種類が存在する。一度選んだ装備は、ミッション中に変更はできず、また使ってしまうと、専用の補充キットを拾わない限りは再使用不可のため、使いどころが肝心だ。

「偵察ドローン」を使えば、この先にどんな敵が何匹いるのかハイライトし、チームに共有可能。今後の作戦遂行の手助けとなる

オペレーター毎に一つだけ持っていける装備品には、ドローンやクレイモアなど数多くの種類がある

武器は、

  • 至近距離に特化したショットガン
  • 近距離に優れたサブマシンガン
  • 中距離でも威力が落ちず、狙った個所を撃ち抜きやすいマークスマンライフル

等が用意されている。武器にはサイトを付けて視認性を向上させたり、マズルを付けて反動を軽減したり等、プレイヤーの好きに改善を施すことができる。

武器にはサイトやマズル、グリップなどを選択し、自分好みの武器へとカスタムできる

 

体力制限、弾薬制限、体力尽きたらキャラ使用不可なシビア性

作戦中に一度受けた傷は、メディキットや専用アビリティを使わなければ回復しない。弾薬が切れたら、マップのどこかにある弾薬箱を見つけないと補充ができない。もちろん、各アイテムは取得した人にしか効果を発揮せず、特定のプレイヤーが独占しようものなら、他のプレイヤーは体力も物資も枯渇した状態で作戦を進行する必要が出てくる。

キャラ毎に使用できるアビリティには、1回の作戦中に使用できる回数が決まっているものもあり、使いどころを見極めないと作戦達成が困難となる。

なんとか作戦を達成して脱出できたとしても、ダメージを受けた状態で帰還してしまうと、その傷が癒えるまでは、最大体力が低くなった状態で他任務に挑む必要が出てきてしまう。

最も特徴的なのが、作戦中に体力が尽きたオペレーターは、一緒の味方によって脱出ポイントまで運んでもらわないと行方不明扱いとなり、以降は使用できなくなってしまう。救助作戦を達成すれば再利用できるものの、救助に向かうためには他のオペレーターを使う必要があり、またまた行方不明オペレーターを増やす危険性もはらんでいる。

体力が尽き、救助もされなかったオペレータは、そのマップに捕らわれてしまい、救助するまで使用できない

取り残されたオペレーターは、別オペレーターを使って救出に向かわないといけない

通常時はフレンドリーファイア(味方を誤射すると味方にダメージが入る)は無いものの、最高難易度「ベテラン」になるとフレンドリーファイアが発生するため、狭い領域内では、味方を撃たないように気を配りながら戦う必要が生じてくる。

 

ゲームを始めて間もなくの段階から、これだけ難しい制約をユーザに課す本作は、かなりシビアなゲーム性だといえる。

 

プレイヤー同士の腕前を競うエンドコンテンツ「Maelstromプロトコル」

本作にはエンドコンテンツとして、週替わりでマップや利用可能オペレーターが変わっていき、クリア時の成績でランクが決まっていく「Maelstromプロトコル」というものが存在する。

このモードでは、作戦の数が3つでは終わらず、ずっと続くように作られており、先に進むほどに敵が強く、道中に拾える物資の数も少なくなる中、15分という制限時間の間にどこまで作戦をクリアし、かつ生きて撤退することができるか、を競う。クリア時の成績に応じてスコアがカウントされていき、ブロンズからダイヤモンドまでの5つのランクに配置されることを繰り返す。

同じ週の間は、マップや作戦の順番、アイテムや敵の配置まで全て同じなため、何度もプレイして攻略ルートを身に着け、最適なルートを追ってハイスコアを目指していくのが鉄板的な遊び方だ。

1週間が終わると、その時に到達していたランクに応じて、専用の装飾品を入手できる。高ランクまで到達し、一緒に遊ぶ他のプレイヤーに、自分の腕前を誇示していこう。

一定周期でマップや使用可能オペレーターが変わるエンドコンテンツ「Maelstromプロトコル」。どこまで達成できたのか、ランク付けされる

なるべく多くの作戦を達成し、生きて帰ってくれば、高ランクを目指すことが可能

 

様々なPFとのクロスプレイを実現

本作は

  • PS4
  • PS5
  • XBOX SeriesX | S
  • XBOX ONE
  • PC

と、数多くのプラットフォームで展開されている。

各プラットフォームでのクロスプレイが実装されているため、特定プラットフォームしか所持していないフレンドとも問題なく一緒にゲームを楽しめる。

 

未知なる生物に覆われた世界を救うストーリー

本作は、現実に存在する世界各地の特殊部隊の中から選抜されたオペレーターたちが結成した組織「REACT」が、未知なる生物である「アーキエン」から世界を守る物語である。

ある日、突如アメリカのニューヨークにある自由の女神像、およびその周辺から、奇妙な紫色の光と共に、大量の泥や赤黒い柱が、地面や壁からめりだしはじめ、街を次々と壊し始めた。さらにその周辺には謎の異生物が姿を現し、人を見ると襲いかかってくるようになった。その現象はニューヨークだけでなく、アラスカやロサンゼルスなど、アメリカ各地で発生しており、人々は未曾有の危機に晒されていた。

特殊部隊員と研究員たちの集まり「REACT」は、この未知の生物を「アーキエン」と名付け、「アーキエン」排除に向けた活動や人命救助を行うこととなる。

作戦は基本的にはスリーマンセル。各オペレーターの力を最大限に活かし、「アーキエン」の謎を解き明かしながら、人々を危機から救っていくこととなる。

崩壊した自由の女神像。周囲には謎の泥や赤黒い柱がそびえ立っている

「RAINBOW SIX SIEGE」に登場した「ASH」や「MIRA」など、特殊部隊員が集まって構成した組織「REACT」によって、この事件の謎を解明していく

 

◆このゲームの良い点

難しい、しかしクリアできなくはないゲーム性!

序盤のステージである驚異度「中」はまだ気楽にプレイできる。本作の特徴である「ステルスしながら3人で力を合わせ、的確にミッションクリアを目指す」という要素を体験でき、クリアもしやすい。

本番は次のステージである脅威度「高」になってから。このあたりから、アーキエンの中に厄介な能力を持ったものが現れ始めたり、単純に配置される敵の数が増えたりと、気を付けながらプレイしないと一気に潰されるような場面が増えてくる。

その次のステージである脅威度「極高」からは、強力な敵が数多く徘徊していたり、「ネスト」の数が非常に多くなるなど、難易度を上げる要素が「これでもか」と詰め込まれはじめ、脱出はおろか、3つ目の作戦エリアにまで到達することが困難になり始める。

ただし、全くクリアできないわけではない。味方3人でお互いの死角や隙をカバーし、キャラ毎のスキルの特徴を把握し、ドローンなどでしっかりと周囲の状況をクリアリングし、投げ物を駆使してなるべダメージを受けないように立ち回れば、クリアできなくはない。

この絶妙な難易度の高さは、高難易度ゲームとして名高い「ソウルシリーズ」に似た感覚だった。全体的な難しさはPvEゲームの中でも最高峰と言え、高難易度なゲームがやりたい人にはかなり刺さる作品であるように感じられた。

高難易度になると、雑魚敵からの攻撃1発を受けるだけで、体力が100から64へと減ってしまう…3発食らったらアウトだ…

こんな視界の悪いステージが選択されることも。こんな状況化でも、敵はこちらの姿を捕らえ、襲い掛かってくる

触れるとダメージを受ける毒の粘液が辺り一面に存在するエリアも…

沢山の敵がいる部屋に入る時には、破壊可能な壁に穴をあけ、そこから内部を攻撃し、安全に部屋の確保を目指す動きが必要になる

 

収集要素、調査目標、キャラ育成など、様々なやり込み要素!

本作には幅広いやり込み要素が用意されている。

まずは収集要素。マップの各地に、この世界に関する調査文書や研究材料が散らばっており、作戦達成の裏でこのような収集物を集めることで、世界で起きている事象をより深く知ることができる。これを全て集めるトロフィーも存在しているため、トロコン達成を目指している人にとってもやりごたえのある内容になっている。

マップ各地にある資料を集めたり、数多くのミッションをクリアしていくと、CODEXがどんどん集まり、ストーリーの背景がより詳細に把握できるようになる

ストーリーだけでなく、オペレーターや「アーキエン」に関しての詳細情報も知ることが可能

次に調査目標。これは各マップで個別に用意されているサブ目標のようなもの。

  • 壁越しに敵を倒す行為を何キル
  • サイレントキルを何キル
  • スタンさせた敵を何キル

など、様々な目標が用意されており、クリアすることで追加の経験値が獲得できるだけでなく、「アーキエン」等の研究結果がまとまった日誌を入手できたりする。

目標は各エリアごとに用意されている。達成すれば経験値が獲得できるだけでなく、日誌の入手が可能

最後にキャラ育成。数多く用意されているキャラのレベルを全て最大まで上げていくように頑張ると、キャラの装備品を沢山入手することができる。

キャラレベルを上げるには、レベルを上げたいキャラをそれぞれ使い込んでいく必要があるため、全キャラのレベルを最大まで上げようものなら、多くのプレイ時間を当てることができる。

 

発売から時間が経ってるが人はいる!

本作は2022年1月に発売された作品。記事執筆時点の2022/10/20でもうすぐ1年が経とうとしている。

が、発売からそこまで時間が経っていても、結構オンラインのマッチングはする。時折マッチングに3分ほどかかる場合もあるが、大体1分前後で安定してマッチングするため、「オンラインゲームなのに人がいない!」ということは当面はないだろうと感じた。

 

◆このゲームの悪い点

エイムアシストが特殊でPadは操作しづらい

本作には、ADS(敵に照準を合わせた状態でL2を押し、スコープを除いた状態)をした際に、近くにいた敵に自動で照準が合うタイプのエイムアシストを採用している。このアシスト度合いがかなり強力で、敵の腕あたりに照準を合わせた状態でも、ADSしたら胸の位置までエイムが移ってくれる。

こう聞くとかなり敵を狙いやすそうに感じるが、実際はそんなことは無い。

まず、本作はヘッドショットがかなり重要で、ヘッドショットすれば基本的には敵は1発で倒れてくれる。なのに、ヘッドから少しだけでも照準がずれてしまうと勝手に胸のあたりにエイムが移動してしまうので、思ったようにヘッドを狙えない。

こちら目掛けて多くの敵が迫ってくる場面では、本来狙いたい敵にエイムが合わず、倒すのに若干苦労する点が多かった。

また、エイムが合うのはあくまでADSした瞬間だけ。他FPSにあるような「ターゲットエイムアシスト(敵のそばを通った際にエイムにスローダウンがかかること)」が無いため、細かに動き回る敵に対してエイムを合わせるのは、Padではなかなか苦労する。

 

慣れればなんとか狙えるようにはなるが、それまでは操作性に悩む部分が多いのはネックだった。

まあ、元となっている作品である「RAINBOW SIX SIEGE」はエイムアシストそもそもが無いので、そういう意味では親切さが増した…ともいえるかもしれないが…

 

野良プレイにはかなり難易度が高い…

難易度が「極高」以降になってくると、登場する「アーキエン」がかなり強力になり、数も多くなるため、マップや作戦ごとの戦い方がわかってないと、一気にやられてしまう場面が増える。

一応、野良プレイでも遊べるように、「ここに突入する」「撤退する」「回復が欲しい」等のアナウンスを、用意されたプリセットから出すことはできるが、流石に「ここに敵がいるから1名は迂回して、1人はネストを撃破、他2人は雑魚敵を処理しよう」なんて細かな指示は出せない。

危険な動き方はせず、事前にドローンで敵の位置を確認し、投げ物を駆使してサイレントキルしたり、敵をあえて倒さず素通りしたり、というような、場面ごとの最適行動を、何も意思表示しなくても、全プレイヤーが動けるようにならないといけない。

また、高難易度になると、ヘッドショットしても1発では倒れてくれない敵がどんどん増え始める。背後から近付いて近接キル(バックスタブキル)をすればほぼ全ての敵が1発キルなものの、大体の敵は数体が集まって行動しており、バックスタブキル中に気付かれてしまうことが多い。スタングレネードを投げ、敵が怯んでいるところに2人がかりて近付いてバックスタブキルを決めていかないといけない。

そういった高難易度要素がどんどん増えていくと、もう野良プレイではクリアがかなり難しい。パーティを組み、ボイチャで指示を出し、情報共有しながら攻略する前提のつくりをしていると感じられる。FPSにあまり慣れていないプレイヤーは、クリアなぞ持っての他であろう。

「◆このゲームの良い点」としてやりごたえの高さを上げていたが、中盤を過ぎたあたりからの難易度の高さはちょっと振り切りすぎな場面がみられるので、かなり人を選ぶ作品ではあるな、と感じた。

 

ただし、最高難易度や、エンドコンテンツである「Maelstromプロトコル」に参加しているようなプレイヤーは、動きがわかっており、ボイチャ無しでも的確に動ける人たちが多いように感じた。まずは2体くらいのキャラレベルを徹底的に上げ、上位難易度をプレイする人たちと一緒にやれるようになるまで頑張れば、野良プレイでも多少は戦えるようになる。

…が、それでも、3つ目の作戦までクリアし、3人そろって脱出できることはあまり無いのだが…

 

「RAINBOW SIX SIEGE」のような戦略性はあまり無い…

本作の元作品となっている「RAINBOW SIX SIEGE」では、

  • マップの壁や床に任意に穴をあけることで、敵に気付かれない小さな射線を作ったり侵入経路を増やす
  • 逆に敢えて隙だらけな空間を作り、そこにトラップを仕掛けておくことで足止めを図る
  • 破壊可能な壁を補強し、侵入できないようにしたり、補強壁を破壊できるアビリティを持ったキャラを使って敵の防衛を崩したり

など、かなり戦略性に特化した戦いをPvP形式でできる点が魅力的であった。

本作も一応、部屋の壁を開けて侵入経路を増やしたり、バリケードで侵入経路を防ぐ、という戦いはできる。しかし、本作の敵はオンライン上の人間ではなく、数や体力にものを言わせたNPCのため、射線を増やしたり補強壁を敷いたり、ということをするよりも、こちら目掛けて近づいて来る敵に集中砲火を浴びせたり、前述したバックスタブキルで倒した方が効率が良い場面が多い。

せっかく「RAINBOW SIX SIEGE」をもとにした戦略性の高いゲームにしているにも関わらず、肝心の戦略要素が活かせるポイントが少ないのは残念だと感じた。

 

高難易度攻略の補助アイテムが課金アイテム…

高難易度をクリアするには、参加者3人だけでなく、敵を自動で狙ってくれるタレットや、敵の位置を一気に丸わかりにさせるスキャン機能などが欲しくなってくる。

一応、本作にもそのようなお助けアイテムは用意されている。が、このお助けアイテムを使用するには、課金により手に入る専用トークンを使用しないといけない。何度かゲームをプレイすれば勝手にトークンが手に入る、という仕様ならまだ理解できるが、まさかの課金しか受け付けない、というのはビックリした。

一応、このようなお助けアイテムが無くとも高難易度クリアも可能ではあるので、「課金が必須!」というわけではないが、流石にこのシステムはあまりイケてないな、と感じた。

 

ストーリーはほぼあってないようなもの…

本作のストーリーでは、謎の生命体「アーキエン」との戦いを描いている。

が、そのストーリーは、何か素晴らしい展開が待っているか、というと…あまり存在意義がわからない、ほぼあってないようなものなのは残念だった。

ゲームをやり込み、CODEXを読み込んでいけば、「アーキエン」とは何なのか、などのストーリー要素を理解できはするものの、やはりゲームをプレイする中で勝手にストーリーが理解できるようになっていればよかったのに…という点は残念であった。

 

 

 

◆まとめ

かなりの難易度の高さを持ちながらも、フレンド3人と一緒にやれるのであれば、やりごたえ抜群の面白い作品になるであろう「RAINBOW SIX EXTRACTION」。

人を選ぶ作品であることは間違いないものの、難易度の高いオンライン協力ゲームを求めているのであれば、フレンドを誘って一緒にやってみることをオススメする。

 

では!