今回は、PS4のゲーム「Marvel's Avengers」をプレイした感想と、このゲームの良い点、悪い点をまとめていこう。
アベンジャーズの作品がPS4に出る、ということで、大分前から話題となっていた本作。しかし、蓋を開けて見るとあまり評価が芳しくない。買うかどうか、躊躇っている人もいるだろう。
私はもともと気になっていたため、早速購入!プレイした感想をまとめていこう。
◆個人的感想
総評
バグが多かったり、オンラインが過疎ってたりと、不満点は目立つものの、1人プレイメインのハクスラ型アクションゲームとして見るなら楽しめた。
ただし、他ゲームと比べ、「アベンジャーズのキャラを操作できる」という点以外、あまり目新しい要素はない。またハクスラゲーという性質上、どうしても単調になりがちである。しばらくは楽しくプレイできるが、どこかのタイミングでフッと飽きてしまうような印象を受ける作品だった。
似たゲームがまさに「アンセム 」。あの作品ほどに酷いバグや長時間のロードはないが、あのゲームシステムがあまり好きになれなかった人は向かないため気をつけて欲しい。
どんな人にオススメ?
- アベンジャーズがとにかく好き
- ハクスラ型のやり込みゲームが好き
- 一緒に遊べるフレンドが沢山いる
という人は楽しめる。逆に
- キャンペーンメインでやりたい
- 野良メインでやる
- 単調作業が嫌い
という人には向かないだろう。
◆このゲームの特徴
アベンジャーズを操作するハクスラ型アクション
本作はハクスラをベースとしたアクションゲームである。アベンジャーズの映画がもとになっていることから、敵をバッタバッタと倒していく無双ゲームのように感じている人もいるが、決してそんなことはない。
ゲームの流れとしては、拠点でミッションを受注し、ミッション中のイベントをこなしながらステージクリアを目指す。ミッションクリアの報酬や、強敵を倒した際のドロップなどで装備品を入手できるため、それらを装備してキャラを強化し、さらに高難易度なミッションへ挑んでいく。
入手できる装備品には、基礎的なパワー値以外にもランダムで特殊なスキルが付与されており、唯一として同じ装備はない。自分のお気に入りスキルを持った装備品が手に入るまで、何度もステージを周回することになる。
本作に登場するアベンジャーズメンバーは、
- アイアンマン
- キャプテンアメリカ
- マイティーソー
- ハルク
- ブラック・ウィドウ
- ミス・マーベル
の6人。アプデでスパイダーマンやホークアイなどの追加キャラもどんどんプレイアブルキャラとして追加予定である。
キャラ毎に性能ははっきりと分かれている。アイアンマンはレーザーやミサイルを放つ遠距離攻撃が得意、ハルクは近距離特化型、キャプテンアメリカは盾によるパリィを中心としたタイマン性能が高い、など、原作をかなり再現するキャラ特徴となっていた。
豊富なビルド構築要素
装備品のハクスラ要素以外も、スキルビルド要素も充実している。
キャラ毎にスキルツリーが用意されており、レベルアップで手に入るスキルポイントを消費して、新たなスキルを入手する。スキルには、新たな技を入手できる「プライマリ」、キャラ毎に用意されている特殊アビリティの性能を向上する「スペシャル」、攻撃力や防御力などの基本性能を向上する「マスター」の3つに大別されている。スキルの中には、複数の選択肢の中の一つしか有効にできないスキルもあるため、装備品や自身のプレイスタイルに合わせ、ビルド構築を考えていくのだ。
アベンジャーズのオリジナルストーリー
本作のストーリーは、アベンジャーズファンの女の子であるミス・マーベルを中心としたオリジナルストーリーが描かれる。
普通の人間の女の子であったミス・マーベルは、アベンジャーズの祭典に参加した際、不慮の事故により特殊なガスを吸ってしまったことで、体を自由自在に伸縮できる特殊能力を身につける。この事故に巻き込まれたのは彼女だけではなく、人によっては体から炎や氷を出したり、瞬間移動ができたりと、それぞれ違う能力を身につけている。彼らは「インヒューマン」と呼ばれ迫害の対象となり、事故後にできた組織「AIM」から保護の名目で連れ去られるようになってしまった。
事故の一端を担っていたアベンジャーズは世間からの猛バッシングを受け解散、代わりに先に紹介した「AIM」の自動ロボが治安維持を担うようになる。
インヒューマンとなったミス・マーベルもまた、自身の正体がバレないようひっそりと生活していた。そんな中、ひょんなことから事故当時の監視映像を入手したミス・マーベルは、そこで事故当時に起きていた真実を知ってしまう。さらに、「AIM」に自身がインヒューマンであることがバレてしまい、逃亡生活を余儀なくされる。
事故当時の証拠を掴んだミス・マーベルは、逃亡生活を送りながらアベンジャーズの再集結を目指し、行動していく、というストーリーだ。
◆このゲームの良い点
良好なアクション性!ゲームバランスも良い!
ステージによっては大量の敵を相手にしたり、巨大なボスを相手にすることもあるが、どれも処理落ちや遅延なく良好に動く点は評価できる。ネットレビューでは、爆破エフェクトがたくさん発生するとカクつきが酷くなる、というのもあるが、旧式PS4を使っている自分でもあまり体験したことはなかった。
ゲームバランスも良好で、このキャラが極端に強い/弱いということはなく、どれもバランス良く使えるようになっている。キャンペーンをプレイしてみて、自分が使いやすいと感じたキャラをまず育成して問題なかった。
味方のコンピュータも、まるで人が実際にプレイしているかのように気を利かせた動きをしてくれる。かといって強過ぎるということもなく、ちょうど良い強さだ。1人プレイでもストレス無くできるのでとても良かった。
ゲームの難易度は少し高めの印象で、特に敵の遠距離攻撃のホーミング性能が高く、回避が難しいと感じた。自分1人でミッション参加すると、遠距離攻撃と近距離攻撃が畳みかけてくるため難易度が上がるが、味方4人で挑みに行けばそこまで難しくもなく、この難易度でちょうどよく感じた。それでもクリアできない、というアクションゲーム初心者でも、難易度をイージーまで下げればだいぶクリアしやすくなる救済措置があるのもありがたい部分だと感じる。
ハクスラ、ビルド要素と、やり込みが充実!
とにかくハクスラ要素とビルド要素が充実しており、かなり長時間にわたって遊ぶことができる作品になっている。キャラ毎のレベルは独立しているため、1人を育て切ったら他キャラのレベルも上がってつまらなくなる、ということもない。この「キャラ毎にレベル上げが必要」というシステムは、人によってはかったるい要素が強く嫌煙する場合もあるだろうが、自分は十分に楽しむことができた。
また、同じミッションも、難易度を変えて挑戦することも可能で、難易度を上げれば更に強力な装備品を入手可能だ。
十分すぎるほどのやり込み要素があるため、本作を腰を据えてしっかりプレイし尽くしたい人にとっては良い作品と言える。
アベンジャーズの王道ストーリー
キャンペーンのストーリーはまさに王道アベンジャーズのお話、といった感じだ。仲間割れしながらも再集結を果たし、メンバー全員で強大な敵と戦いに向かうシーンは、まさにアベンジャーズの映画をそのまま見ているようだ。
特に、ゲーム開始直後とラスボスは、アベンジャーズのかくきゃらを使い分けながら戦うことになり、それぞれの見せ場がしっかり用意されている。アベンジャーズ大好きな人にとっては眉唾物だろう。
◆このゲームの悪い点
細かなバグや不親切な仕様がちらほら…
日本語訳されてない部分があったり、字幕の表示タイミングと映像がずれてたり、ストーリームービー上に拠点内のシンボルマークが表示されていたり…大したことではないが、ちょいちょい気になる細かいバグが多いのが残念だ。私は遭遇したことはないが、中には進行不能バグに遭遇したという人もいる。リスタートすれば直るそうなので、どうしようも無くなることはないが、少しのバグに会うこともやだ、という人は気をつけて欲しい。
バグではないが、「なんでこんな仕様にしたんだろう?」と不満になる点も気になるところ。まず、戦闘時のカメラワークが悪い。カメラ設定を最も広く設定しても、何故かキャラのすぐ背中にカメラがくることもあり、非常に戦いづらい。ミニマップもないため、敵が背後にいるかどうかもわからないのは困りどころだった。もう一つは、拠点が無駄に広いにもかかわらず、拠点内の移動速度が遅い点だ。拠点内には色んなショップが点在しているのだが、移動に時間がかかるため、各ショップに買いに行く気が失せてしまう。もっと移動速度を速くするか、ショップをどこか一か所に集中させるかして欲しかった。
やることが単調で飽きやすい…
ハクスラ型のゲームの宿命ともいえるが、どうしてもやることが単調になってしまう。ミッションを受注して、敵を倒して移動して、ボスを倒して、装備やスキルを手に入れて…を繰り返すのみ。登場する敵の種類もあまり代わり映えしないため、どうしても単調なところが目についてしまう。友達とオンライン協力プレイできる環境が整っている人や、「最高難易度を評価最高でクリアする」というトロフィー習得を目指して黙々とプレイできる人であれば良いかもしれないが、そうでなく、1人でただプレイするだけの人にとっては飽きやすいので注意しよう。
オンラインがマッチしない…
このゲーム、メインコンテンツであるオンラインでの協力プレイがあまりにマッチングしない。マッチングシステムがよくないのか、プレイ人口がいないのかわからないが、せっかく4人でワイワイしながら楽しむのがメインの作品であるにも関わらず、マッチしないというのは非常に残念だった。
オンラインせず、コンピュータを引き連れてプレイすることは可能なので、最悪1人でエンドコンテンツ全てをやり切ることも可能は可能だ。だが、やはりオンラインゲームを完全1人でやり切るのは寂しい所。一緒にやってくれるフレンドがいれば別だが、いないという人はこのことを肝に銘じておこう。
また、オンラインプレイをするには、スクエアエニックスのオンラインアカウントのようなものに登録する必要もある。登録料や年会費などはかからず、メルマガも来ないように設定可能だが、そういうものへの登録はしたくない、という人はオンラインプレイがそもそもできないので注意して欲しい。
人によってはボリューム不足に感じる…
本作はキャンペーンよりも、マルチプレイによるやり込み要素に重点を置いた作品になっている。キャンペーン自体は面白いものの、クリアまで10時間ちょっとというボリュームしかないため、「アベンジャーズのストーリーを楽しみたい」という人にとっては、8000円以上という金額に対してボリューム不足に感じるだろう。
逆に、アベンジャーズでマルチプレイ要素を楽しみたい、という人にとっては十分なゲームボリュームとなっている。そういう人にとっては、ストーリーが10時間で終わるのもありがたいだろう。
自分がこのゲームに何をまとめるのか、によって、このゲームの評価が大きく変わるだろう。
◆まとめ
決してつまらない訳ではないが、the凡ゲーといった感じの本作。ゲームは基本1人でやる、という人は、値崩れした時を狙って購入するのがもっとも無難だろう。
購入の際は、自分のプレイスタイルをよく見つめた上で購入することをおすすめする。
では!