秋吉ブログ

ゲーム大好き人間「秋吉」が、ゲーム情報を沢山出していくブログです。ゲーム以外の情報も時々…

【エンダーマグノリア】神ゲー?クソゲー?プレイレビュー・評価まとめをしてみた!

今回は、Nintendo Switch版「ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist」をプレイした感想と、このゲームの良い点、悪い点をまとめていこう。

(本記事の情報は2025/4/19時点である)

2025/1/23にリリースされた「ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist」。前作「エンダーリリーズ」は非常に好評なインディーズ作品で、神ゲーといわれていた。その世界観や荘厳な音楽、グラフィックなどをそのままに、新たな要素をひっさげた続編として、本ゲームは発売された。

筆者は前作をプレイしたことはないが、「神ゲー」という噂だけは見ていた。そのゲームの続編が出た、ということで、気になって購入。エンディングまで到達したうえで、本作はどういうゲームなのか、良い点、悪い点はどこなのか、まとめていきたい。

個人的感想

総評

とても4000円に満たない安価ゲームとは思えないほど、丁寧に、そしてやりごたえあるゲームに仕上がっている。神ゲーの名にふさわしく、是非ともこのゲームをプレイしてみてほしい。

高難易度な戦闘バランスは、手に汗握るバトルへの没入感を高めている。強敵を相手に、装備品やスキルレイアウトを「あーでもない、こーでもない」と考え、敵のモーションを覚えて隙をつき、攻略できた時の達成感はすさまじい。アクションが苦手な人には少し難しい作品ではあるが、そこはプレイヤー個人でゲーム難易度をいじってしまえば楽しめる配慮も素晴らしい。

探索に向けたUIも洗練され、Switch版でもレスポンスやロード速度も文句なし、音楽やグラフィックも十分だ。

ただ、ストーリーがなぁ…なんだかよくわからなかったんだよなぁ…これは筆者の理解力の問題なのかなぁ…ストーリーテリングの進め方が、物語の理解難易度を少し上げているような気がしており、ここだけは惜しいポイントと感じた。

 

どんな人にオススメ?

  • 高難易度アクションゲームがやりたい
  • 安価なインディーズでおすすめゲームがやりたい
  • ストレスフリーなゲームプレイがやりたい
  • 育成要素が充実しているゲームが好き

という人にはオススメできる。逆に

  • ゲームにはボイス必須
  • わかりやすいストーリー進行がよい

という人にはあまりオススメできない。

 

このゲームの特徴

美少女が主人公のメトロイドヴァニア×高難易度アクションゲーム

本作は、「メトロイドヴァニア」と呼ばれるゲームジャンルに該当する、2D探索型のオフライン専用アクションRPGである。

マップはいくつかのエリアに分けられており、それらが地続きで繋がる構造をしている。マップの各所には、普通のジャンプでは届かない場所や、大きくそりたった壁などが点在しており、ゲーム開始直後はそのような場所を踏破できない。そのような時は、別のエリアで新たなアクションを手に入れれば通過できるようになり、新たなエリアへの探索ができる、という仕組みをとっている。この「一度訪れたマップに、新アクションを得て再度訪れることで、新たな探索エリアが増える」というのが、「メトロイドヴァニア」と呼ばれるゲームの大きな特徴だ。

2Dのフィールドを舞台に、様々な場所を行ったり来たりして探索しながら進んでいくアクションゲーム

道中には様々な敵がプレイヤーの行く手を阻む。倒すか逃げるか、常に選択を求められる

複雑に入り組んだ巨大なマップを探索し、散りばめられた敵やトラップをかいくぐり、進んでいった先には、様々なボスが待ち構えている。ボスを倒し、新アクション、新武器を入手して次のステージへ進み、またボスを倒して…ということを繰り返すのが本作である。

ステージの各地に構える大ボスは、どれも苛烈で高火力な技を持った強敵だ

各ステージの大ボスを倒したり、特定のイベントをこなしたりすると、壁上りや水中ダッシュなど、様々な新能力を手に入れる。これを駆使することで、探索できる範囲が広がっていく。

目の前には反り立つ坂しかなく、先に進む道などなさそうに見えるが…

フックをひっかけられる能力を身に着けることで、通常では届かない場所まで移動できるようになる

 

スキルやパリィ、回避を駆使した戦闘システム

本作の敵は雑魚敵から大ボスまで、全員の攻撃力が非常に高く、1発くらっただけで体力の1/3を削られるような場面も珍しくない。いかなる場面でも、油断せず的確に攻撃をさばいていく必要がある。時には逃げるのも選択肢となる。

左上の体力ゲージにある赤いバーが、敵から受けたダメージ量。難易度ノーマルでも、大ボス相手では1発でここまで体力が削られることも

そのような強力な敵と戦うためには、スキルや回避、パリィを駆使していく必要がある。

スキルは本作での主な攻撃手段であり、ストーリー中で調律したホムンクルスの力を利用し、彼らの特徴を反映した攻撃を行っていく。

ホムンクルスごとに、

  • ボタンを押すことで任意の近接攻撃がいつでも実施できる「メインスキル」
  • 遠距離攻撃を放つ「リピートスキル」
  • 強力な反面、一度使用するとリチャージ時間を要する「リキャストスキル」
  • 回避や移動などの特定コマンドや、時間経過で勝手に敵を攻撃する「オートスキル」

といった特徴がある。同じスキルタイプの中にも、3種類の攻撃技が用意されており、プレイヤー自身でどのスキルを使いたいか選んでいく。中には、敵を燃やしたり凍らせたり、といった状態異常も付与するものも存在する。

手に入れたスキルの中から4つまで選んで装備可能

鎌を連続で振るうスキルや、遠距離の敵を狙撃するスキルなどの中から、自分が使いたいスキルを4種類装備

敵の攻撃が来た際には、回避コマンドで避けるのが非常に重要。それ以外にも、空中で回避をすることで、離れた場所へ移動するための手段にもなる。空中ジャンプと組み合わせて使うことで、かなり長い距離を移動できる。

回避コマンドで敵の攻撃を回避したり、空中を横方向に大きく移動したりなど、頻繁に利用することになる

ゲームを進めると、敵の攻撃が当たるタイミングでL1ボタンを明日ことで、反撃できるパリィを獲得する。回避とは違い、パリィには特定の追加効果を発生させられるうえ、実施後の硬直もなく、即座に別の攻撃に移行できる便利技であり、積極的に発動していきたい防御手段だ。

敵の攻撃が当たるタイミングにL1ボタンを押すと…

パリィを行い、適応した反撃技を出せる。パリィ後の硬直もなく、素早く別行動がとれる

 

レベルアップやスキル強化、装備、レリック等の育成要素

身体能力の強化には、

  • レベルアップ
  • アイテムによる体力上限アップ
  • スキルレベルアップ
  • 装備
  • レリック

といった選択肢が存在する。

 

敵を倒すと経験値を獲得し、一定数溜まるとレベルアップ。攻撃力と防御力が増加する。強力な敵との戦闘を、プレイングだけではどうにもさばけないのであれば、レベルアップして単純な身体強化を図ることも重要な選択手段となる。

敵を倒して経験値を溜め、レベルアップ可能。攻撃力や防御力が向上する

マップのどこかには、体力上限をアップさせる「お守りのかけら」が落ちており、集めることで体力上限をアップできる。特定イベントをクリアすると、大幅に体力上限を上げる「お守りの原石」を入手できることもある。

体力最大値をアップする「お守りのかけら」

攻撃アクションであるスキルは、専用アイテムを使用することで強化が可能。強化素材が同じスキルが複数あるので、どのスキルを優先して強化していくか、プレイヤー自身で考えて決めていく。強化素材は、ボスを倒したり、ショップで購入したりすることで入手できる。

スキルを強化し、火力を更に増加させる

「装備」は

  • シェル:パリィ性能を変更させる装備品
  • バングル:防御力、回復力などのステータスを変更する、2つまで装備可能な装備品
  • エイド:回復アイテム関連の性能を変更させる装備品

というジャンルの中から、自分が必要な装備品を選んで装備していく。

手に入れた装備品によって、増加するステータスや、パリィ時の追加アクションの変更などができる

「レリック」は、特定スキルの威力や、特定条件下での攻撃力や防御力の増加、敵を倒した時の経験値獲得量増加等、特殊な効果を付与するもの。「レリック」にはコストが設けられ、強力な効果を持つ 「レリック」ほどコストが重い。利用しているスキルや、自分の得意な立ち回りなどを鑑みて、どれを装備させるか選んでいく。火力を上げるレリックを多く積み、高火力で薙ぎ払うビルドにするも良し、回避や回復に重点を置いて生存特化とするビルドにするも良し、自分の思うままの構成を作ることができる。

また、敵を部位破壊した際に手に入るジャンクを消費することで、「レリック」の性能を向上できる。

「レリック」により、地上や空中攻撃の火力を上げたり、状態異常耐性をつけたりといった特殊な強化ができる

ジャンクを消費することで、「レリック」の性能を強化できる

「装備」と「レリック」は、道中の宝箱や、街中のショップから購入することで入手できる。

道中に落ちている宝箱を開けると…

特殊な装備やレリックなど、プレイヤーの能力を向上できるアイテムが入手できる

 

滅びゆく「煙の国」で、人とホムンクルスの救済を目指す物語

本作の舞台は、地下に眠る膨大な魔力資源によって栄えた魔法大国「煙の国」。この国では、人工生命体である「ホムンクルス」を作成し、共生することで、発展した生活を送っていた。

しかしある時、地下から吹き上がる穢れた煙に触れたホムンクルスが暴走し、人々を襲うようになる。これにより人々は、煙から逃げるように上層フロアへと逃げ始めるが、権力者以外の弱者は煙が溢れる下層から逃げ出せず、ホムンクルスから襲われる恐怖に苛まれながら生活するしかない、という階級社会が形成されていた。

ホムンクルスを救済する力を持つ調律師「ライラック」は、下層深くの地下の実験場で目覚めるものの、記憶がなく、途方に暮れていた。そんな時、同じく記憶喪失であるホムンクルス「ノラ」と出会う。「ノラ」の願いは下層からの脱出で、見返りとして「ライラック」を護る剣士となった。「ライラック」と「ノラ」は、失われた記憶と大切な仲間の行方を探して、広大な煙の国での旅を始める。

果たして「ライラック」は自らの記憶を取り戻し、この混乱した「煙の国」を救うことができるのか。終末の世界で描かれる破壊と再生の物語が、今始まる。

本作の主人公である少女「ライラック」。誰もいない下層で1人目を覚ますところからゲームが始まる

道中で出会ったホムンクルス「ノラ」は、上層に行くことを目的に、「ライラック」の身を守ることを約束する

記憶喪失になった「ライラック」と「ノラ」は、記憶を取り戻し、荒廃する世界を救うため、上層を目指す

 

このゲームの良い点

様々なプレイングで突破できる戦闘システムが見事!

いわゆる「ソウルライク」に近しい、非常に難しい戦闘難易度である本作。何度もゲームオーバーとなりながら敵の攻撃を覚え、隙を把握し、攻略の糸口を探っていくのは、アクションゲーマーにとって非常にやりごたえのあるものに仕上がっていた。

本家ソウルライク作品とは異なり、攻撃モーションはわかりやすいのだが、2Dゲームで上下左右の動きしかできないため、思ったよりも攻撃の回避がやりにくい。また、回避だけではよけきれなかったり、ホーミングしてくる遠距離攻撃と組み合わせて攻撃してきたりなど、対処のしにくい攻撃も使ってくる。そのような苛烈な攻撃の中にも、必ず隙が設けられており、そのタイミングを頭に入れていけば、確実にクリアできる難易度調整は、本家ソウルライク作品に負けず劣らずの品質を提供している。慣れてくると回避行動を一切取らず、攻撃、パリィ、攻撃、パリィとひたすら殴り続ける、ゴリゴリの攻めかたをするのが楽しくて仕方がない。とくに近接メインで戦ってくるボスとの戦いは、緊張感と爽快感が同時に押し寄せて最高に熱くなれた。

また、非常に強く感じたボスでも、スキルやレリックなどのビルドを変えてみると、嘘のように簡単に勝てるようになる点が面白い。例えば、状態異常でスリップダメージを与えるような敵相手では、状態異常耐性をつけたり、状態異常時の与ダメージを上げるようなビルドにすると戦いやすくなる。広い範囲攻撃をしてきて近づけない敵には、リピートスキルやオートスキルで遠距離攻撃メインにし、回避やパリィを駆使して戦うことで突破しやすくなる。

30種類以上用意されているスキルや、多彩な育成アイテムを駆使して突破できる試行錯誤は、このゲームへの没入感、のめりこみ感を増してくれていた。

 

「そんなに難しいなら買うのを止めようかな…」と悩んでしまうプレイヤーに向けてのケアもばっちりだ。難易度はイージー、ノーマル、ハードの3つが用意されており、イージーを選択すれば、比較的戦いやすくなり、アクションゲーム経験の少ない人でも遊びやすくなる。更には、プレイヤーが与えるダメージや敵の攻撃頻度などの細かな難しさを、ユーザ自身の手で変更できるカスタム設定もあるため、イージーよりもさらに簡単なゲームにすることも可能だ。ゲーム難易度を落としても、ゲーム中に手に入るアイテム品質に差が出る、というようなことはないのも高評価だ。ゲームオーバー時のデスペナルティがない点も、アクションゲームがあまり得意でない人が挫折せずにストーリークリアまでやり切れる要素にもなっていた。

 

価格以上のゲームボリューム!

本作は4000円未満という低価格ゲームにも関わらず、ボリュームは十分な量がある。筆者は難易度ノーマルで挑み、全エンディングまでクリアして、約40時間とかなりの時間を楽しむことができた。

ゲームクリアまでのボリュームもさることながら、おまけ要素も充実している点がすごい。まずはゲームクリア時のステータスを引き継ぎ、より強化された敵を相手にストーリーを再度遊ぶ「ニューゲーム+」や、ボスと連戦してどこまで戦えるか競うモード等のサブ要素だ。

これまでのステータスを引き継ぎ、より敵が強くなった状態でもう1週遊ぶことのできる「ニューゲーム+」を実装

また、各地で入手できる「フラグメント」を使用すると、コンセプトアートや「ライラック」の衣装、キャラ解説などを購入できる。これもかなりの数が用意されており、すべて集めようと思うとかなりのやり込みが必要になる。安価な作品でここまでのやり込みを用意してくれているのもうれしかった。

「フラグメント」を使用して「ライラック」の衣装を獲得可能。他にもコンセプトアートの入手等もできる

 

映像、音楽が実に心地よい!

本作は全ての画面が暖かな2Dグラフィックアニメーションで描かれている。一見すると昔からあるありきたりな映像に見えるが、キャラの動きを見ていくと、その1つ1つが作りこまれていることがわかる。キャラの回避時、攻撃時の動きは非常にヌルヌル動き、Nintendo Switchでも「120FPSが出ているのでは?」と思えるほどの滑らさだ。多数のキャラが混在する場面でも、テクスチャが乱れたり、カクツキが出ることはない。攻撃モーション1つ1つのエフェクトもしっかり作られており、見ごたえがあった。さすがに、AAAタイトルの3Dゲームほどのグラフィックは作られていないが、それでもこの値段でこのグラフィックに文句を言うようなプレイヤーはいないだろう。

操作シーンや会話シーンなど、あらゆる場面のグラフィックは、Switchでも十分魅力的

数少ないものの、しっかりとしたアニメ絵が描かれる場面もある。そのシーンの作り込みも非常にきれいだ

音楽も素晴らしい。別作品でいうと、音楽が素晴らしいとして有名な「ニーア オートマタ」のような、儚い中にも暖かな歌声が聞こえてくるサウンドは、ゲームを遊ばず、ただ聞いているだけでも、心地よくて良かった。

 

UI面が非常に洗練されている!

メトロイドヴァニアをやっていて困ってしまうのが、探索済みエリアがどこかわからなくなる点。広いエリアを何度も探索していると、取り逃がしているアイテムがあるのかないのか、わからなくなってしまいがちだ。

本作では、探索済みのエリアは青色に囲われ、パッと見てわかるようになっている。何もないエリアを無意味に探索する必要がなくなるため、探索が主要素であるメトロイドヴァニアでは非常にありがたい要素だった。他のメトロイドヴァニアゲームにも是非とも導入してほしい。

青いエリアは宝箱やロックされた道などをすべて探索したエリアであることを示す。無駄な探索時間が無くなるのがありがたい

また、ステージやボスごとに、スキル構成や各種装備品のビルドを都度入れ替えていくのは非常にめんどくさいところ、本作ではスキル、装備、レリックなどの各ビルド要素で、最大5つまでプリセット登録ができるようになっている。必要に応じてプリセットを切り替えることで簡単にビルド変更でき、ストレス要素が削減されているのはよい点だった。

 

更に、いつでもセーブポイントへファストトラベルできる要素もよい。ファストトラベルポイントの少なさは少し気になりはするが、「ここに行きたい」と思った時にすぐに近場のセーブポイントへファストトラベルして目的を果たせるため、ストレスが少ない。ファストトラベル時のロードも、Nintendo Switchであってもかなり早く、まったく気にならなかった。

 

このゲームの悪い点

ストーリーが少しわかりにくい…

これは筆者の理解力の低さや、本作を土日に遊ぶのみで、前回プレイまでのストーリー内容を一部忘れたりしながらプレイしていた、という背景もあるかもしれないが、少し気になったので触れておきたい。

本作は、記憶喪失になった主人公の記憶を、断片的に取り戻しながら物語が進行する構成をしている。主人公以外のキャラの名前や、そのキャラの物語上のポジション、世界の構成背景も、ストーリーを進める中で順不同で展開され、時系列や関係性の理解がしにくい。よって、ストーリーを理解するには、次々に現れる情報を自分で整理し、つなぎ合わせていく必要がある。よくあるRPGのように、世界の前提やキャラの関係性等を1つずつ説明しながら、少しずつ物語が広がっていくような展開になっていないため、ストーリー理解難易度が高めに感じた。

また、登場キャラそれぞれがどういう人物なのか、他キャラとの関係性がどのようにあるのか、という部分の説明がそもそも薄いし、物語の核となる存在である「調律師」がどういう存在で、どういう組織体系をしており、なぜ生まれたのか、だったりといった、RPGだったら大体どこかで説明される描写が割愛されているのも気になる。「そういうもの」と割り切って理解するしかないが、常に頭のどこかに「?」が浮かんでしまい、物語理解への阻害になっていたのは否めない。

物語展開も結構急に進む。「怒涛の展開」ともまた違う、途中描写を端折ったとも言える位なストーリー進行が散見され、「この会話、登場人物とか行動目的とかが、会話に参加している人皆が分かってる前提でされてるけど、どこでそんな話が出てきたっけ…?」となり続けていた。

もう少し丁寧なストーリーテリングができていれば、物語への入り込みができていれば、ストーリーへのめり込めたような気がするので、少しもったいないな、と感じてしまった。

(何度も言うが、筆者のストーリーへの理解力問題な場合もある。あくまで「筆者はこう感じた」というのみにとどめて聞いてほしい)

 

リピートスキルの強さが頭一つ抜けすぎている…

遠距離攻撃ができる「リピートスキル」。ゲーム中盤あたりまで進み、様々なリピートスキルが手に入ってくると、その強さが頭一つ抜けており、戦闘難易度が下がるバランスブレイカー的要素になっているのは少し気になった。

「リピートスキル」は、対応するボタンを押しっぱなしにしておけば、複数のスキルを同時利用できるため、手数が多く、敵に状態異常ダメージを付与できる遠距離砲弾をいくつも投下できる。「レリック」でスキル強化や状態異常時の火力増加等の装備をつけていけば、安全圏から敵を次々に倒せてしまう場面が増えた。

もちろん、「リピートスキル」を使えば1度もゲームオーバーにならなかった、というような極論にはなっていない。しかし、特にボス攻略においては、リピートスキル主体の戦闘とするか否かでかなり攻略難易度が変わってくる印象であったため、もう少し調整取れたものではないかな、とは気になってしまった。

 

 

ボイスがない…敵の色合いが大体一緒で飽きる…

ここまでインディーズゲームに求めるのは酷な気はするが、グラフィックや音楽等、色々な要素ががあまりによくできていることで、逆に気になってしまったので記載する。

本作にはあらゆるキャラがボイスを持っていない。ずっと無音だ。色んな性格のキャラが登場するし、会話シーンも多いので、ボイスが用意されているともっとストーリーへの没入感があげられたのだが…ボイスがないと嫌だ、という人は、この部分に気を付けて購入を検討してほしい。

また、登場する敵の色合いが、大多数が灰色や黒、白といった原色系の色味しか持っていない。色々なタイプの敵に出会っても、「なんかどこかで見たことあるな…」というような既知感に苛まれてしまうのも微妙だった。「アンドロイドの反逆」が背景なので、機械チックな色味の敵ばかりが相手なのはわかるけどね…もう少し、緑や青、赤といった色味がある敵とも戦えると、画面が映えて良かったかな…と感じた。

 

まとめ

緊張感と達成感が魅力の戦闘や、ビルドを試行錯誤する面白さ、アクションゲーム初心者向けの配慮に、操作性やUI、音楽、グラフィックも高水準と、価格以上の圧倒的な完成度を誇る「ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist」。
「安価だけど面白いゲームがないかな」と思っているなら、ぜひ遊んでほしい。このゲームの世界にはまること間違いなしだ。

 

では!